
疲れが溜まっていたり、睡眠不足になるとどうしても日中に眠くなります。
大切な仕事や学校の授業でうっかり居眠りしてしまったことはありませんか?
日中にうとうとしたり、あくびを連発するということは悪気がなくても、どうしても眠気から脱出できない時、なんとか自分で眠気を追い払うための眠気覚ましのツボをお伝えします。
この記事の目次
眠気覚ましに効くツボ(頭部から首)
1.百会(ひゃくえ)
顔を左右に半分にする線を頭頂部に伸ばしていった線と両方の耳を結んだ線の交点にある窪みが百会(ひゃくえ)です。
触ると少し窪んでいるので分かりやすいです。押すと軽く痛みを感じます。両手の中指同士を重ねて下の指の腹で指圧します。秒ほど押して1秒休むというリズムで2分ほど刺激を続けると効果があります。眠いときに百会(ひゃくえ)を刺激すると眠気がスッキリします。これは百会(ひゃくえ)が自律神経と結びつきが強く、ここを刺激すると神経のバランスが整うことで色々な体の不調に効果があります。
眠気の他には、頭痛、めまい、肩コリ、血行不良、低血圧、鼻詰まりなどにも効果があります。1日数回刺激すると効果的です。
2.四神聴(ししんそう)
百会(ひゃくえ)を中心として親指半分ほど前後左右にずらした4点が四神聴(ししんそう)です。
頭の血流が良くなるので集中力が増します。頭がスッキリしますので百会(ひゃくえ)を刺激したあとにでも指で刺激してみましょう。
3.清明(せいめい)
清明(せいめい)は鼻と根元と目頭の内側よりも少し上にある窪みになった部分です。
両方の手の中指や人差し指で鼻の方向に横に押すと気持ちよいと感じる強さで刺激します。ゆっくし5~6回刺激しますが、片方の手の親指と人指し指で鼻の付け根の部分をつまむように刺激しても同様の効果があります。
清明は眠気覚ましの効果のほかに、目に効果があるツボとして有名です。目が疲れているときに無意識に手で清明を刺激している人も多いと思います。視力の回復、緑内障、白内障などにも効果があるとされています。
4.印堂(いんどう)
両方の眉の真ん中と鼻筋の交点にあるのが印堂(いんどう)です。
顔の血流を良くしますし、リンパの流れもよくなります。眠気覚ましの他にも顔の浮腫みやしわの軽減にも効果があるので美顔のツボとしても知られています。
5.風府(ふうふ)
風府(ふうふ)は背骨を真っ直ぐ頭の方に延長していった先の後頭部の窪みです。
刺激すると気持ちよいので疲れた時などには無意識に自分で刺激していることも多いでしょう。脳の玄関とされているツボで頭がぼっとして集中できない時などに刺激するとさっと集中できるようになり眠気覚ましとしてはぴったりのツボです。
眠気覚ましの他にも、頭痛、目の疲れ、めまい、物忘れ、風邪、高血圧の緩和にも効果があります。風府(ふうふ)は後頭部と首のちょうど境目で髪の生え際から少し上に位置します。
頭を両手の指を広げて包むように抑えながら両方の親指を重ねて腹の部分で痛くない程度に押します。5秒ほどの指圧を5~10回ほど行いましょう。灸で風府(ふうふ)を刺激するのも効果的ですし、温かく蒸らしたタオルやカイロなどで温めるのも良い方法です。
6.風池(ふうち)
風池(ふうち)は自律神経に働くツボ<として知られています。このため、眠気覚ましの他に自律神経失調症の治療によく使われます。 風池(ふうち)は後頭部の首の付け根の後頭骨の下の窪みから左右2~3センチほどのところにあります。髪の生え際より少し上に位置します。3秒刺激して3秒休憩するというリズムを数回繰り返します。風池(ふうち)と頭頂部にある百会(ひゃくえ)を交互に刺激すると頭の血流が促進されるので眠気覚ましにより効果的です。 頭の血流が良くなると気分もスッキリしますし、脳が活性化されるので集中力も増します。眠気覚ましの他にも頭痛、肩コリ、視力回復などにも効果があります。
7.天柱(てんちゅう)
首の付け根の太い筋肉の外側にある窪みで髪の生え際辺りに左右にあるのが天柱(てんちゅう)です。風池(ふうち)よりも内側にあります。
ぐっと押すと強い痛みがありますが、両方の親指でゆっくり上に持ち上げるようにして軽く痛む程度の強さで押しましょう。眠気覚ましの他にも頭痛、肩コリなどに効果的です。
8.攅竹(さんちく)
両方の眉の目頭よりの下の凹んだ部分が攅竹(さんちく)です。
顔の血流を良くすることで気分がスッキリするので眠気覚ましのツボとなります。頭痛や眼精疲労のときにも効果があります。
また、目の下に出来たクマを解消するのも効果があります。両方の親指でツボを押し上げるようにギューっとゆっくり押し上げます。
眠気覚ましに効くツボ(足)
9.湧泉(ゆうせん)
湧泉(ゆうせん)は足の裏側にあるツボです。土踏まずよりややつま先よりで、足の中央の線との交点辺りにあります。足の人差し指と中指の付け根から3~4センチほどかかとに下がったところあたりです。
湧泉(ゆうせん)は万能のツボと呼ばれています。眠気覚ましだけでなくツボを刺激するとエネルギーの回復効果があります。集中力も出ますので勉強や仕事の合間に刺激すると良いでしょう。足裏のツボなのでゴルフボールなどでゴリゴリと刺激すると簡単に出来ます。
10.大都(だいと)
足の親指の人差し指と反対側でかかと方向に少し下がったところが大都(だいと)です。
眠気覚ましや肩コリの解消にも効果があります。消化器系の機能が下がると眠気が起こると言われていますが、大都(だいと)は消化器系の働きを盛んにするので眠気に効果があります。手の親指などでゆっくり押して刺激しましょう。
眠気覚ましに効くツボ(手から椀部)
11.中衝(ちゅうしょう)
中衝(ちゅうしょう)は手の中指の爪の親指側にあります。爪の生え際から2ミリほど下の部分です。
大きく息を吸いたり吐いたりしながら痛く感じるほどの強い力で30~60秒刺激します。体の力は充分に抜いてリラックスした状態が好ましく、反対側の親指と人指し指で中衝(ちゅうしょう)を挟むように刺激するとやりやすいです。
中衝(ちゅうしょう)は眠気の他にストレス解消、血行促進、集中力アップ、イライラを鎮めると言った効果があるとされています。
12.商陽(しょうよう)
商陽(しょうよう)は手の甲を上にして人指し指の爪の付け根の親指に近い側にあります。
左右反対側の指で押して刺激しましょう。少し痛いと感じる強さで刺激します。商陽(しょうよう)は眠気覚ましだけでなく、滋養強壮、胃腸回復のツボとしてよく知られています。
13.少沢(しょうたく)
小指の爪の付け根から3ミリほど外側にあります。頭の血行をよくしてくれるので眠気覚ましのツボとしてはピッタリです。手の商陽(しょうよう)というツボと交互に刺激しましょう。
その他、眼精疲労や内臓機能、泌尿器官にも効果がありますし、イライラした気持ちを落ち着かせる効果もありますので、気分をスッキリさせたいときに是非刺激してみたいツボです。狭心症などで息苦しい時などにも少沢(しょうたく)は効果があります。
14.労宮(ろうきゅう)
労宮(ろうきゅう)は手のひらのほぼ真ん中です。指を折って軽く握った時に中指と薬指の先端の間にあります。
反対の手の親指で労宮(ろうきゅう)を痛気持ち良いという強さで両方の手を10回ずつほど刺激します。労宮(ろうきゅう)は眠気以外にも気分をリラックスさせたり、落ち着かせたり、ストレスを解消したりします。
また、吐き気や胃腸の不調にも効果がありますし、動悸、手汗、肩コリなど様々な症状に効きます。
15.合谷(ごうこく)
人指し指と親指の骨を延長して交差する少し窪んだ部分を合谷(ごうこく)と言います。人指し指の骨の内側の辺りです。
手を広げて合谷(ごうこく)を反対側の手の親指で人差し指の骨に向かって刺激します。そのとき息を吸いながら3秒ほど続けて刺激し、吐きながら3秒ほどでゆっくり刺激している指を外します。片側を5回ずつほど刺激するようにしましょう。
眠気以外に合谷(ごうこく)は頭痛、嘔吐、下痢、肩コリ、アトピー、精神不安の解消など色々な不調に効果があるとされています。
16.曲池(きょくち)
>肘を曲げることによって出来るしわの延長線上にあり、腕の骨のすぐ隣にあり、刺激すると痛く感じるツボです。
曲池(きょくち)に反対側の手の親指を立てて指圧します。ゆっくり押してゆっくり離すという刺激を2~3分繰り返します。眠気覚ましの他にも便秘解消のツボとしても有名です。
肩コリ、下痢、アレルギー疾患、免疫力向上、高血圧、月経不順、美肌効果と様々な効能があります。
17.手三里(てさんり)
曲池(きょくち)から指で3本ほど手首の方にあるツボ精神的な疲れがあるときも効果があります。眼精疲労や腕の疲れ、首の疲れにも効果があります。
眠気覚ましに効くツボ(体)
18.だん中(だんちゅう)
左右の胸のちょうど真ん中にあります。
息を吐きながらゆっくりと押して、息を吸いながらゆっくり離します。これを10回ほど繰り返すと精神的にリラックスして心が落ち着きます。集中力が増すので眠気に効果があります。緊張をほぐす効果もあります。
19.身柱(しんちゅう)
首を前に倒すと背中の首筋の後ろに突起が出ますが、その突起になった骨の下辺りにあります。
身柱(しんちゅう)はイライラしたり、高ぶった気分を抑えるツボとして有名ですが、元気を出したり、集中力を高めるツボでもあります。もちろん眠気にも効果があります。
眠気覚ましにツボ刺激と同時に行うと効果的なこと
背伸びをする
ずっと座ったままの姿勢でいると眠気が起こってしまいます。その為にも眠気覚ましのツボを刺激すると同様に、席からたって大きく伸び上がって背伸びをしましょう。
大きく深呼吸したり、体を伸ばすと血流も良くなるので頭がスッキリします。同じように、ストレッチをしたりするのも効果的です。
耳を刺激する
耳は色々な効果のあるツボがたくさんあります。耳をマッサージしたり、引張ったりすると血流が良くなるので眠気がなくなります。
授業中や会議中などでは足のツボなどを刺激できませんが、耳ならばさわっていても違和感がありません。上半身の眠気覚ましのツボを思い出しながら、さりげなく人に気づかれないように眠気覚ましをしましょう。
カフェインを飲む
コーヒーや茶類やコーラなどにはカフェインが含まれています。眠気は脳のアデノシンという睡眠物質が脳内にたまってくることによって起こりますが、カフェインがアデノシンが細胞に影響しないように眠気を抑制します。
また、交感神経を刺激することによってハイテンションな状態になり、眠気を覚まします。眠気に効くツボを刺激しながら少し休憩がてらにコーヒーなどのカフェイン飲料を飲むと良いでしょう。
カフェインは眠くなってからよりも眠くなる前の方が効果もあらわれやすいですし、冷たいよりも温かい飲み物の方が眠気に効果的です。眠気覚ましのガムなどを噛むのも有効です。
ツボ刺激で効かない場合はどうする?
眠気に効くとされているツボを刺激してもどうしても眠気が取れない事があります。会議や授業中などはツボを刺激するにしても手や頭部、首の部分などが限界です。会議中などでどうしても眠気が取れないときは思い切って質問をしてみたりして自分で眠気を吹き飛ばしましょう。
また、席を外せるようならば外の空気を吸ったり、10分でも軽く睡眠を取った方が回復も早いかもしれません。運転中などの眠気はツボを刺激するのではなくしっかり休憩を取って眠気を覚ましてから運転を再開するようにしましょう。
まとめ
人間の体には多くの眠気覚ましに効果的なツボがあります。
人によって個人差があるのでよく効く人から全く効かない人まで様々ですが、色々と試して自分に適している眠気覚ましのツボを探してみましょう。眠気を吹き飛ばすには頭や首、顔の周りの血流を良くすることが特に効果的です。
一つのツボだけに頼らずに複数のツボを刺激することで相乗効果がある場合もあります。眠気を覚ますツボは体のパーツごとに少しずつ覚えておくと便利です。