
日本でナイトキャップを被って寝ている人はまだまだ少ないですが、最近その効果が口コミとなって広がっているようです。
ナイトキャップには、果たしてどのような効果があるのでしょうか?
今回はナイトキャップの効果とその選び方について見ていくことにしましょう。
この記事の目次
ナイトキャップの役割とは?
日本にはナイトキャップのように、眠る時に帽子を被るという習慣はありません。
しかし、西洋では昔からナイトキャップを被る習慣がありました。
例えば、今のように頻繁にお風呂やシャワーで髪の毛を洗う習慣がなかった時代でも、髪につけた油などで寝具が汚れること避けるためにナイトキャップを被っていました。
また、衛生環境が今よりも悪いのでシラミの伝染を防止したり、防寒対策のためにナイトキャップを活用していたのです。
中世では派手で大きなカツラを被る文化がありましたが、カツラを外した後の短髪を隠すためにナイトキャップを利用したという経緯もあります。
寝るときに帽子(ナイトキャップ)を被る効果
防寒対策
冬に寝室が寒くて頭が寒いと感じたことはありませんか?
部屋は寒くても首から下は布団などの寝具で暖かいのですが、どうしても首から上は寒くなります。
しかし、鼻や口を覆うことができないので毛布などは被れません。
そこでナイトキャップを被ることで、頭部を温めながら呼吸のルートを確保することができるようになります。
髪への摩擦防止
髪をそのままにして寝ることに対して、ストレスがかかっていると感じている人は少ないと思います。
しかし、髪に何の保護もせずに毎晩枕や寝具に長時間髪を擦り付けることで、髪には多大な摩擦でのダメージがかかっています。
睡眠中に自分の髪のことを気にして体勢を動かさないようにしている方は珍しいですよね。
基本的に人は寝るとき無意識です。
そのような状況の中、一晩に約20~30回ほど寝返りを打ちますが、髪には予想以上に大きな力が生じています。
髪と髪が擦れて大きな摩擦の力が生まれるため、切れ毛や枝毛の原因になるのです。
ナイトキャップを被ることで髪は摩擦のダメージを受けなくなりますので、抜け毛などを減らすことができます。
髪の寝癖防止
シャンプーした後、ドライヤーで乾かして髪を整えていると言う方も多いことでしょう。
しかし、寝ている間には何度も寝返りを打ち、髪を枕に押し付けてしまっているため、朝になる頃には髪がグシャグシャになったり、跳ねたり、うねってしまいます。
ナイトキャップを被っても、やはり被り癖が付くこともありますが、びっくりするような寝癖にはなりませんし、少し手入れをするだけで元に戻ります。
このため、髪の寝癖が酷い人は寝癖防止のためにナイトキャップを被るようにすると良いそうです。
頭皮の保護
髪のことは気にしていても、頭皮の状態まで気にかけている人は少ないことでしょう。
髪を豊かに美しくしたいと考えている人こそ、本当は頭皮の状態を一番考えなければいけません。
頭皮にトラブルがあったり、紫外線からのダメージを受けると頭皮はひどく乾燥してしまいます。
頭皮を乾燥から守るために、ナイトキャップが良いのです。
乾燥を防ぐことで、頭皮にも潤いが戻ってきます。
頭皮に潤いが留まるようになれば、髪も潤いが増します。
つまり、髪のパサつきが減り、髪の状態も向上します。
顔の周りがすっきりする
髪の長い人は寝ている間に、髪で顔が覆われたり、毛が落ちるなどの問題がありますが、少しゆったりしたナイトキャップに長い髪を入れ込んで眠ると顔周りがスッキリしますし、見た目も見苦しくありません。
長い髪をそのままの状態で眠ると何となくだらしない感じがしますが、ナイトキャップを使うと清潔です。
髪のもつれもありませんし、汗によって髪が首筋にまとわり付くこともありません。
安心感がある
人間は何かに包まれていると安心感を覚えます。
布団から出ている頭は無防備なので安心感とは程遠いですが、ナイトキャップを被ることで保護されている、守られているような感覚を得ることができます。
脱毛症のケア
抗がん剤治療を行うと、髪がごっそり抜けることで患者さんの気持ちまで暗くなってしまいます。
そこで、薄くなった髪を隠すためにも、気分を明るくするためにもナイトキャップを活用している方が多くいます。
ナイトキャップ(帽子)のおすすめ素材
ナイトキャップにもいろいろな素材がありますが、どの素材が良いのかというのは自分がまず何のためにナイトキャップを被るのかということによります。
ニットやフリース素材の帽子
防寒のために利用するならば、羊毛やフリース素材の帽子を利用すると良いでしょう。
温かいのですが、少々顔に当たると痒く感じたり、チクチクするというような違和感が覚えることもあるようです。
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シルク(絹)
美髪のためのナイトキャップならばシルク素材が向いています。
素材が繊細で値段も他のものよりも高いのですが、肌さわり、保湿性、吸湿性、放湿性にも優れています。
天然の素材でオールシーズン使えて値段の割にはお得感もありますが、素材が繊細で、汗じみになりやすいので手洗いが必要というように、お手入れに少々手間が掛かるのが難点です。
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コットン
コットン(綿)素材は自然素材で優しい肌触りが人気です。
洗濯などの扱いもシルク素材ほど気を使う必要がないので安心です。
また、プリント素材などもあるので見た目にも華やかで可愛いものが多いですし、値段が手ごろなのも良い点です。
美髪効果はシルクには及びませんが、コットンの方が柔らかく手軽に購入できるので人気がある素材となっています。
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リネン
リネン(麻)素材は天然の素材でサラッとした使い心地が人気です。
夏の衣料の素材としても良く利用されるリネンですが、ナイトキャップにも適しています。
綿やシルク素材と比べると硬い素材なので好き嫌いもありますが、耐久性にも優れています。
無地のタイプが多いので、シンプルなナイトキャップを探している人はリネン素材が良いかもしれません。
ナイトキャップは男女によってデザインが異なる?
欧米では、昔から老若男女問わずナイトキャップを被って寝るという習慣がありますが、ナイトキャップにも男性用、女性用があります。
女性用はシャワーキャップのような形で淵の部分がフリルになっているものです。
男性用のナイトキャップは円錐形のもので先端に毛糸の玉のような飾りが付いているものが多くあります。
しかし、最近はこのような昔からの形のナイトキャップにとらわれないものが多くなっています。
ナイトキャップをつける目的に合わせて好きなデザインを選ぶと良いでしょう。
サイズもしっかりと吟味する
ナイトキャップは就寝中ずっとつけていることになりますので、6~8時間ほど被っていても違和感のないものが良いでしょう。
自分にピッタリのサイズを選ぶためにも是非試着して大きすぎず、小さすぎないものを選ぶようにしましょう。
ナイトキャップが小さいとゴムが頭を締め付けて痛くなりますし、頭痛を起こすこともあります。
また大きすぎてもごわごわとしたり、すぐに外れてしまうので意味がありません。
ほとんどのナイトキャップはフリーサイズですが、ゴムひもの長さを調節できるものもあります。
自分に合ったサイズのものを選んでみると良いでしょう。
季節に合ったナイトキャップを
ナイトキャップを付けて眠る事に色々なメリットを感じるようになると、一年中手放せなくなるアイテムです。
毎晩付けて寝るので1枚では足りずに複数を使い分けている人もいます。
パジャマを変えるようにナイトキャップも気分によって使い分ける人もいますが、季節によって素材や形を変えている人もいます。
夏は暑いので肌さわりがサラッとしたタイプのものを利用したり、通気性が良いもの、小さすぎないもの、汗を吸収しやすいものなどを利用します。
冬は寒く乾燥しているので、まずは防寒効果があるもの、頭皮を乾燥させにくくする素材がおすすめです。
髪の量を考える
女性の場合、髪が短い方と長い方とでは頭の大きさが同じでも収めなくてはならない大きさが随分違います。
髪が短い時に購入したナイトキャップをずっと使っている間に、髪が伸びてしまい、長くなるとナイトキャップに入れるべきものの体積が随分増えて頭が窮屈に感じてしまいます。
リラックスするために被るナイトキャップですから、窮屈で意味がありませんし、気になってゆっくり眠れませんよね。
髪の量や長さによってナイトキャップを使い分けることができる、ナイトキャップ上級者を目指してみましょう。
値段はどれくらい?
ナイトキャップは素材も形も様々ですが、値段も色々です。
安いものは1000円ほどからありますが、高いものは5000円以上します。
値段が高い安いでナイトキャップの善し悪しを決めるものではないので、あくまでも自分に適したサイズや素材を中心に値段を見ながら、どれにしようか決めることが大切です。
高級素材のシルクでも5000円ほどで手に入るものがたくさんあります。
今どきデザインなら違和感はない
ナイトキャップと聞くとどうしても、映画や物語の世界でのナイトキャップを想像してしまいます。
赤頭巾ちゃんのおばあさんが被っているようなナイトキャップを、現代の日本人が被ると何となく違和感を覚える人も多いと思いますが、今のナイトキャップは外で被っても違和感のないカジュアルなものがたくさんあります。
可愛い過ぎるデザインが苦手という人は、シンプルでニット帽のようなデザインのナイトキャップにすると抵抗がありませんし、性別関係なく使用できますよ。
目的別おすすめナイトキャップは?
とにかく美髪にしたい方は
サラサラのロングヘアにしたいと考えている人は、シルク素材でふちにゴムが入ったロマンティックタイプのナイトキャップがおすすめです。
シルク素材は髪と強く接することはありませんのでダメージを防ぐことができます。
また、髪や地肌にしっとりとした保湿効果をもたらしてくれます。
ロマンティックタイプのナイトキャップは髪を大きく包み込むようにしますので髪が跳ねたり、折れたり、切れたりしません。
また、抗菌作用もあるので衛生的です。
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安眠効果を重視したい
安眠するためにナイトキャップをかぶりたいのであれば、頭をすっぽりと包み込むようなタイプのものがおすすめです。
より深く被ることでアイマスクの機能としても使えるものも良いでしょう。
深く被ると安心感はありますが、頭部や顔を締め付けると血流が悪くなるので安眠できませんし、顔色も悪くなります。
締め付けがないソフトストレッチ素材で100%コットンタイプのものが快眠のためにはおすすめです。
また、コットンにするとカサカサという繊維がすれる摩擦音もしませんのでストレスがありません。
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自分で作るナイトキャップ
様々な目的でナイトキャップを被ろうと思い立ちますが、自分の目的に合った素材、色、形、サイズを全て兼ね備えている商品というのはなかなか見つかり難いですよね。
そんな問題に直面するようであれば、ナイトキャップを自分好みで手作りしてみても良いでしょう。
ナイトキャップ作りは裁縫初心者でも、簡単に作ることができます。
自分の好みの素材を使い、自分に合ったサイズや形をハンドメイドしてみましょう。
ナイトキャップを使う前に
寝る前に使う時は、シャンプーで洗った髪を完全に乾かした状態にしてからナイトキャップに入れ込みましょう。
濡れた髪をナイトキャップに入れると髪がダメージを受けやすくなりますし、雑菌が繁殖しやすくなるので朝になってから臭うこともあります。
また、長い髪の人はゴムでゆるく束ねてからナイトキャップの中に髪を入れるようにすると、髪が折れたり切れたりしません。
きつく結びすぎると朝ゴムの型が髪についてしまって直すのに苦労することもありますので、あくまでも緩めにシュシュなどで縛るようにすると良いでしょう。
まとめ
昔から西洋では親しまれてきたナイトキャップですが、日本でも美髪、安眠、防寒など様々にニーズに応えて密かにナイトキャップ愛好者が増えています。
日中に誰かに見せるというものではないので、見た目だけにこだわる必要はありません。
目的に沿った素材、被り心地などで選ぶことが大切です。
自分に合ったナイトキャップを見つけて見てくださいね。