NHK ためしてガッテン「あしたから劇的快眠SP」の内容まとめ
- 最終更新日:2017.03.21
- 公開日:2017.02.27

2015年2月25日(水)放送
<司会>
・立川志の輔
・小野文恵
放送のテーマは、現在「下半身のしゃっくり」が睡眠中に起こることで、不眠に悩んでいる人が多いという番組内容です。
その数はなんと400万人以上とか。
「下半身しゃっくり」がなぜ起きるのか、その仕組や原因、どうやったら止められるのか、「しゃっくり脚症候群」のチェック方法を含めた番組内容の概要と、気になる症状やワードについて更に調べたことをまとめました。
この記事の目次
夜中の足のピクピクが不眠の原因?不眠症の引き金しゃっくり脚とは?
眠っている間に足がピクピクとして目が覚めてしまう方や足の動きに気が付かなくても不眠に悩まされている方の中には、「しゃっくり脚」が原因になっているケースも少なくありません。
しゃっくり脚の原因はフェリチン不足。別名を「むずむず脚症候群」とも言われるしゃっくり脚と不眠の関係について詳しくみていきます。
しゃっくり脚と不眠の関係について
しゃっくり脚と不眠には大きな関係があることがわかっています。
しゃっくり脚について詳しくご存知ではない方もいると思いますが、寝ている間、しゃっくり脚のピクピクという症状が起きている場合、睡眠を妨げることがあるのです。
しゃっくり脚は、自分では認識していない寝ている間に起こることもあり、周期的に何度もピクピクと脚が動くため、脳の中では小さな覚醒作用を起こす原因となります。
この症状が不眠症を引き起こしてしまっているケースではしゃっくり脚そのものの治療から始める必要があります。
このしゃっくり脚が原因の不眠症には以下のような特徴があります。
しゃっくり脚による不眠症の特徴
しゃっくり脚が原因となっている不眠症にはいくつかの特徴があります。
もし思い当たる点があると言うなら、しゃっくり脚が原因の不眠症に陥っている可能性が高くなります。
自分に当てはまる点がないか確認してみましょう。
・寝つきはスムーズだが、夜中に何度も起きてしまうことがある。
・寝ているはずなのに、朝十分な睡眠がとれていないと感じることがある。
・朝、脚や体への疲労感を覚えることがある。
・夜中目が覚めた時に、足への違和感がある。
・睡眠薬を飲んでも不眠の症状が改善できない。
このような症状がある場合、もしかしたらしゃっくり脚が原因の不眠症かもしれません。
不眠症を克服していくためには、まずしゃっくり脚の症状を改善させることから心がける必要があります。
不眠症の根本原因と言えるしゃっくり脚について更にみていきます。
しゃっくり脚とはどんな症状なの?
しゃっくり脚というネーミングを初めて耳にした方も多いでしょう。
先述の通りむずむず脚症候群と呼ばれることもありますが、しゃっくり脚にはハッキリとしたいくつかの症状があります。
・起きている間に足がムズムズしてくることがあり足を激しく動かすと治る。
(人によってムズムズ、イライラ、痒い感じ、震える感じなど表現が違います)
・足をまっすぐに投げ出して座っていると勝手にピクピク動くことがある。
・寝ている間に足がピクピクと動く、または動いていると言われることがある。
(全身がビクッと動いて目がさめる症状とは違います)
このような症状がしゃっくり脚の非常に特徴的なものとなります。
尚且つ日中に比べると、夕方から夜深夜にかけて起こるケースがほとんどと言われており、寝ている間だけ、しゃっくり脚の症状がでるケースも珍しいことではありません。
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>> むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)の原因と対処法とは?
しゃっくり脚は脊椎が興奮している?
さて、不眠としゃっくり脚の関係について見ていきますが、その前にごく一般的なしゃっくりの仕組みをご存知でしょうか?
同じようにピクピクと体の部位がけいれんするものに、しゃっくりがありますが、このしゃっくりは横隔膜がけいれんすることで起こる症状です。
その大元の原因は呼吸などを司る延髄にあります。通常脳で制御されている延髄ですが、その脳の機能が低下していたり、ストレス、アルコールなどの影響で延髄が興奮した状態が続いてしまい、横隔膜のけいれんを引き起し、しゃっくりの症状となります。
一方で下半身だけに起きるしゃっくり脚の場合には、延髄ではなく脊髄が興奮している状態です。
そして脊髄が興奮状態になってしまうのは、脳内の神経伝達物質であるドーパミン不足だということがわかっています。
ドーパミンは、脳内を活性させる役割があり、運動をしたり、体を動かすといった場面で、運動能力をコントロールするものとなっています。
筋肉の動きを制御し正常に動かすといった働きを持つのです。
しかし神経伝達物質であるドーパミン不足に陥ると筋肉などを上手に制御することができなくなり、脊髄が興奮した状態が続きます。
これがしゃっくり脚を引き起こす大きな原因となっています。
このドーパミンは血液中のフェリチンの数値と深い関係があります。
しゃっくり脚になる原因は鉄分が足りていないから?
しゃっくり脚はドーパミン不足が原因と言いましたが、フェリチンが蓄えている鉄分が少ないため、引き起こされる症状とも言えます。
フェリチンは内部に鉄分を蓄えることができる蛋白ですが、このフェリチンの運ぶ鉄分が脳内に達すると、ドーパミンの量が増えるため、脳の働きは高まります。
その結果、脊髄を制御し、下半身の動きを抑えることができるのです。
通常細胞内にあるフェリチンは血液中にもわずかですが存在しています。
血液中のフェリチンは体全体の中でほんの少量ですが、血液内の鉄分量をコントロールする働きをしています。
鉄分の貯蔵庫であるフェリチンが血液の中で不足している場合、脳内に十分な鉄分を届けることができないため、前述のドーパミン不足に陥ってしまうことになります。
ドーパミンやセロトニンといったホルモンは睡眠と深い関わりを持っており、これらがバランスを崩してしまうと神経伝達が正常に行われなくなってしまうので、不眠を引き起こしてしまうのです。
またしゃっくり脚というのは、これらの原因による不眠だけでなく、その他にも大きな病気のリスクを高くします。
しゃっくり脚がもたらすその他の悪影響とは
しゃっくり脚が体に与える影響は不眠以外に以下のようなものがあります。
・うつ病
・心筋梗塞
・長期間にわたる肌荒れ
眠れないことによる集中力の欠落や全身の倦怠感、頭痛といった症状は主に不眠から直結して引き起こる症状ですが、その他にも上記の通りうつ病など精神面にも大きな悪影響を与えることがわかっています。
不眠からくる、うつ病を発症してしまうことになれば違う治療が必要になりますし、心筋梗塞はいったん発症してしまうと、早期に適切な処置を行わなければ命に関わる病気です。
運よく命が無事だったとしても重度の後遺症が残ってしまうことがあります。
肌荒れも女性にとっては病と同じくらい深刻な悩みですよね。
しゃっくり脚は生活にも健康にも悪影響を与えかねないものですので、出来る限り症状をしっかりと改善していく必要があります。
しゃっくり脚による不眠症の改善には鉄分補給が大切!
不眠をはじめとして、その他の大きな病気リスクを軽減していくためには、しゃっくり脚の改善に取り組んでいく必要があります。
そのためには鉄分を補給することが大切です。
鉄分をしっかりと補給することによって血液中のフェリチン、鉄分量が増加します。
そのことで、ドーパミン不足もなくなるのです。
特に鉄分は体内に摂り入れられた後、血中ヘモグロビンと変わり、そこで余った部分の鉄分がフェリチンに保持されドーパミンやセロトニンの働きを助けるといった目的で使われるようになります。
ところが鉄分が不足している状態が続くと、フェリチンの鉄分がまず使われます。
やがて血中ヘモグロビンさえ減ってしまうことになり、隠れ鉄欠乏を引き起こし、神経伝達物質の働きも落ち込んでしまうのです。
食べ物から鉄分を摂り入れるのはもちろんのこと、より効率的に鉄分を摂取することが重要です。
では、鉄分を補給する際のポイントについて紹介していきます。
還元作用を持つ栄養素と一緒に取り入れる
食品から鉄分を摂り入れることはできますが、それだけでは吸収されにくいと言う特徴がありますので、食事メニューにビタミンC を含む食べ物を加えましょう。
ビタミンC は鉄分を体内で還元させるといった働きがありますので、吸収を助けてくれる働きがあります。
サプリで還元型の鉄分を補う
鉄分のサプリメントであれば鉄分そのものが還元型になっているケースが多く、体内への吸収率がアップします。
食べ物で毎日鉄分を補うのが難しい場合には還元型のサプリメントを摂り入れていきましょう。
この他、病院で処方される鉄分の錠剤もやはり還元型になっていますので、吸収されやすいと言う特徴を持っています。
まとめ
しゃっくり脚と不眠は意外にも深い関係を持つものでした。
また、日頃からの鉄分不足がしゃっくり脚を、そしてしゃっくり脚からくる不眠を招いていることもわかりました。
しゃっくり脚を改善させるためにも、毎日の食事の中でしっかり鉄分を補っていくことが大切です。
また、食事で取り入れた鉄分が体内で吸収されず無駄になってしまうことを防ぐためにも、還元作用に着目し、しっかり摂り入れていくよう心がけましょう。
しゃっくり脚をきちんと改善していきながら、安眠につなげていきましょう。