NHK ためしてガッテン 「ふぁ~極上の熟睡感!グッスリ朝まで眠る術」の内容まとめ
- 最終更新日:2017.03.18
- 公開日:2017.03.16

2013年9月25日(水)放送
<司会>
・立川志の輔
・小野文恵
放送のテーマは、夜、なかなか眠れない、夜中に何度も目が覚めるなどの不眠症状に悩んでいる人が多いという番組内容です。
その数は3000万人以上、日本人の4人に1人が不眠症に悩んでいるのです。
番組ではその原因の解明とは何か、そして「睡眠日誌」と「筋弛緩(しかん)法」という2つの解決法とは?
番組内容の概要と、気になる症状やワードについて更に調べたことをまとめました。
この記事の目次
ぐっすり熟睡するためには、古い脳を静めることが大切だった?
夜ぐっすりと眠ることは翌日の仕事を始めとして、健康にも非常に大きなメリットとなります。
一方で、不眠に悩まされてしまうと何が原因なのかがわからないまま、不眠状態が続くこともあります。
不眠には様々な理由が考えられますが、ここでは不眠に陥る原因となる「古い脳の覚醒」についてみていきましょう。
安眠を邪魔する本当の原因は古い脳
大切な安眠を邪魔する存在の一つに「古い脳」があります。
こちらの古い脳とは、すでに使われていない脳の事ではなく、古い記憶を持っている脳の一部分ということになります。
不眠に陥っており、熟睡できない方の場合には、何らかの形で古い記憶を持つ脳が覚醒していることが原因かもしれません。
この古い脳の覚醒と不眠についてはピッツバーグ大学のエリック・ノフジンガー博士による研究で明確になりました。
眠っている間の脳は基本的にゆっくりと休んでいる状態なのですが、不眠に陥っている方の場合には古い記憶を持つ脳が一部覚醒しており、これが安眠を妨げていたのです。
眠っているのに眠れていない
体や意識の中ではしっかりと眠っているように思えても、脳の覚醒が引き起こされてしまうと熟眠できる環境ではなくなってしまいます。
熟眠というのは前述の通り、脳がしっかりと休んでいる状態を指すのです。
ところが、古い脳の覚醒により眠りが浅くなってしまうと朝起きた時にも疲れが取れていないといった状態になってしまうことがあります。
時間的にはタップリと眠っていても体、そして脳がしっかりと休めていなければ熟睡できたという感覚を覚えることはありません。
このような脳の覚醒を予防していくためには、どうすればよいのでしょうか?
眠くなってからベッドに入ることが大切
古い脳の覚醒によって眠りが浅くなってしまい不眠に陥っていることが考えられるのであれば、たいして眠くもないのにベッドに入ることは避けましょう。
本当に眠いと感じてからベッドに入ることが大切です。
これには大きな理由があります。
さほど眠くもない状態で時間通りにベッドに入ってしまうと、「眠らなければならない」といった意識が働いてしまうことがあります。
無意識の不安が潜在的に不眠を起こす
上記のように強制的な感覚が働いてしまうと、無意識のうちに不安を感じることがあります。
眠くもない状態でベッドや寝具などを見ると、それだけで「今夜もぐっすり眠れなかったらどうしよう…」と不安になってしまうケースがあるのです。
また「今夜も眠れなかったら明日が辛い」などと考えてしまう事によって潜在的に眠りそのものに対する不安が大きくなります。
そのため本当に眠くなってからベッドに入り、すぐに目を閉じるという生活が大切になります。
ベッドに入り無理に眠ろうとすればするほどストレスになってしまいますので、このような状況を少しずつ変えていきましょう。
眠くなったらベッドに入るという習慣を身につけると良いです。
ダラダラ寝をしない
熟睡することができず、眠りの浅い状態が続くと、どうしても体はダルさを覚えてしまうものです。
そのため休日などは朝から夕方までゴロゴロとしていたい気持ちになるでしょうが、熟睡することを考えるのであれば、ダラダラ寝を避けなければなりません。
ダラダラ、そしてゴロゴロしていることによってきちんとした睡眠サイクルが乱されてしまうからです。
疲れていると思っていても、しっかり起き上がり一日の活動を始めましょう。
また、ダラダラ寝をすることで再び夜に眠れなくなってしまうことがあります。
睡眠サイクルを規則正しいものにしていくことも安眠のためには大切です。
次からは、古い脳の覚醒を抑えていくためにおすすめな方法をご紹介していきましょう。
熟睡のために睡眠日誌をつけてみよう
眠りの浅い状態を最小限にとどめ、しっかりと熟睡していくためには睡眠日誌をつけるのが良い方法と言えます。
睡眠日誌をつけることにより、眠りのサイクルそのものが形となって目に見えてきます。
これを一つの基準にして、ベッドに入る時間帯や朝起きる時間なども上手に調整していきましょう。
睡眠日誌のつけ方は、非常に簡単なものですので、さっそく実践していきましょう。
睡眠日誌のつけかた
睡眠日誌をつける大きな目的は、不眠症の認知行動療法です。
改善率が70%を超えるとされていますので、いかに効果があるかがお分かりになるでしょう。
睡眠日誌のつけ方は前述の通りとても簡単です。
・ぐっすり眠れた
・うとうとしていた
・ベッドには入っていたけど起きていた
と3つのパターンに分け、それぞれの時間ごとに色分けして記述していくだけです。
わかりやすく色を使って、大まかな時系列の表としてまとめていけば、自分の睡眠パターンを一目で把握することができます。
この他にも睡眠日誌には、毎日の起きた時の調子、日中の眠気についても記載していきましょう。
日々の起きた時の様子や日中の眠気などをつけていくことは、その後ベストな睡眠時間帯を設定していくときに役立ちます。
神経質にならず継続する
睡眠日誌をつける上で神経質になってしまうことは避けましょう。
何時から何時までは眠れた、何時何分まではウトウトしていた、などと神経質になってしまうと、それだけでも大きなストレスになります。
睡眠に対するストレスを抱えると、睡眠の質そのものが落ちてしまいますので、のんびりとした気持ちで睡眠日誌を続けていきましょう。
睡眠日誌は2週間以上続けてみる
睡眠日誌を眠りの質向上につなげていくためには最低でも1週間が必要です。
1週間、睡眠日記を続けることによって、実際に熟睡している平均的な時間が把握できます。
実際に1週間以上つけた熟睡の時間を合算し、その平均値から実際に熟睡している時間を割り出しましょう。
その平均の熟睡時間に30分プラスした時間をベッドにいるべき時間としていきましょう。
起きたい時間が何時なのかは、個人によって異なると思いますので、ベッドにいるべき時間から逆算し、何時にベッドに入れば良いのかを決めていきましょう。
ここで分かったサイクルを目安として、その後も継続して睡眠日誌を続けていきます。
自分にとって本当にそのサイクルが適しているのかを判断するためにも、毎日の睡眠サイクルを整えていくためにも、2週間以上は睡眠日誌を続けみると良いでしょう。
古い脳を静めるリラックスストレッチ
古い脳の覚醒により安眠が妨げられてしまうケースでは、睡眠日誌をつける方法の他にも以下に挙げている方法が有効です。
「筋弛緩法」(きんしかんほう)
古い脳の覚醒を鎮めるためには、ストレスによって、知らず知らずのうちに緊張している筋肉をゆっくりとほぐしてから眠ることが重要になってきます。
筋弛緩法を取り入れて脳のリラックスを目指していきましょう。
筋弛緩法は、筋肉の緊張と緩和を繰り返し、筋肉のコリをほぐしていくことで、交感神経のスイッチを切り、副交感神経を優位に立たせ、脳全体をリラックスモードにしていくことができます。
筋弛緩法の実践の仕方について説明していくことにしましょう。
こぶしに力を入れ、筋肉のリラックスを促す方法
1.肩より高くならないよう膝などに掌を置き、こぶしを作ったら、ぎゅっと力を込め5秒間そのままの状態にします。
2.一気に力を抜き、手がダランとするようなイメージで15秒以上リラックスさせます。
3.体全体の力が抜けていることに意識を集中させましょう。
4.この動きを2回から3回繰り返します。
腕周りを中心に行う上半身のリラックス法
1.こぶしを握り、肘から下の部分を胸に当て、脇を締め、肩を持ち上げた状態で5秒間力を入れます。(上半身の筋肉全体に力を入れるイメージで行いましょう。腹筋や背筋もピンと緊張した状態で行うことがポイントです。)
2.一気に力を抜いて、上半身全体の力が抜けるイメージで15秒以上リラックスさせます。
3.この動作を2回から3回繰り返します。
快眠のために続けていける簡単なストレッチ法ですので、毎日就寝前に行っていくといいでしょう。
おおよそ5、6分あれば2つのストレッチが終了するので苦になることも少ないのではないでしょうか?
毎日の習慣とし、継続させていくことが大切です。
まとめ
これまでぐっすり眠れていなかった方は、古い脳の覚醒が考えられます。
覚醒してしまった古い脳をリラックスさせ、安眠につなげていくためにも、睡眠日誌や筋弛緩法を取り入れていきましょう。
不眠に絶大な効果があるとされる睡眠日誌と寝つきを改善できる筋弛緩法を続けることで、これまで大きな悩みだった不眠からも開放され、ぐっすりと眠ることができるようになります。
焦らず継続を心がけ、安眠を目指していきましょう。