
夜眠る前は1日のリラックスタイム。
そんな時間はスマホで仲間と語り合ったり、お気に入りのサイトを見たり、ショッピングしたりしてゆっくりと時間を楽しみたいものです。
でも、眠る前にスマホを思い存分楽しんでリラックスしたはずなのに、何だか眠れない日が続いたり、夜中に何回も起きてしまったりして充分な睡眠ができていないと感じたことはありませんか?
夜に眠れないことで日中になかなか集中できなかったり、昼間に眠くなってしまっては本当に困ってしまいます。
夜に眠れない、ずっと倦怠感が続くという不眠症の原因は、もしかすると寝る前のスマホの使用が原因しているかもしれません。
この記事の目次
寝る前のスマホ利用者の半数以上が不眠症で夜眠れない
スマホの急激な普及により、スマホを片時も離せない生活を送っている人が増えてきました。
年配者よりも特に若い世代のスマホへの依存が高いのが現状ですが、若者を中心に夜に眠ることができない不眠症を訴える人が増えています。
学生や仕事が忙しい世代の睡眠時間はただでさえ短いはずですが、スマホを寝る前に使用している過半数以上の人が不眠症を訴えているのです。
若いと体力もあるため,
少しの睡眠不足で苦痛や不便を覚えることはありませんが、あまり長期間に渡り不眠症の兆候が続くと日常生活にも健康にも明らかな変化が表れ始めます。
寝る前スマホ利用が眠れない原因とは?
夜に自分の楽しみのためにスマホを利用している人は多いはずです。
眠るためには身体や精神のリラックスが大切なので、スマホ利用は睡眠には有効な要素であると考えることもできますが、どうして寝る前にスマホを利用すると不眠症の原因になるのでしょうか?
寝る前のスマホ利用で一番問題なのが「ブルーライト」です。ブルーライトというのはパソコンやスマホなどの画面から出る青白いライトのことです。
このブルーライトを夜に浴びると、もともと人間に備わっている体内時計が狂って不眠症になることがあるため、これが寝る前のスマホ利用の一番の問題点となっています。
ブルーライトと体内時計
ブルーライトはスマホやLED照明やパソコンなどから出る青白い光ですが、ブルーライトは私たちが感じることのできる光の中でも波長が短くエネルギーが高い光です。
このブルーライトは広い範囲に届きやすく目が疲れやすいことや網膜などに悪影響があると指摘されていますが、最近では夜にブルーライトを長時間浴びることによって身体が夜であることを認識することができずに体内時計が後ろへ徐々にずれていき、不眠症の原因になると指摘されています。
1日2日では差も出ませんが、慢性的に夜寝る前にスマホなどを利用してブルーライトを浴び続けていると睡眠時間がどんどん短くなり、不眠症の症状である中途覚醒の率も上がってくると言われています。
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ブルーライトのメカニズム
ブルーライトはスマホや電子機器からのみ出る光ではありません。
昼間に空が青いのは正にこのブルーライトのためであると言われています。
ですから、日中にブルーライトを常に私たちは浴びているのです。
ブルーライトを目に感じるとガングリオンセルという細胞を通して私たちの脳に伝達され、この脳の伝達によって体内時計に影響を与えると考えられています。
また、この信号は脳内のメラトニンの分泌を抑える器官に働きかけます。
メラトニンというのは別の名を睡眠ホルモンとも言われており、夜にメラトニンを分泌することによって眠気が出てきます。
ところが夜にブルーライトを浴びると身体は昼間と勘違いして体内時計は狂ってしまい、睡眠のためのホルモンも分泌されなくなりますので、当然不眠の状態になります。
一日中ブルーライトを浴びている現代人
スマホやIT機器の普及により赤ちゃんからお年寄りまでブルーライトを浴びる機会が増えています。
昼間は外でも屋内でもブルーライトを浴びていますし、夜もLED照明やIT機器の普及でブルーライトを浴びないという人はほとんどいないというのが今の日本の現状です。
特に問題なのは若い世代への影響です。
しっかり眠る事によって身体が成長する時期であるにも関わらず、スマホなどのIT機器の使用時間がどんどん増えており、中には中毒化してスマホを24時間手放せないという中高生も多くいるためです。
ブルーライトを浴びる時間が増えることでしっかり眠ることができないと、単なる不眠の症状が見られるだけでなく、生活習慣病やガンなどの発症にも影響を及ぼすという研究結果もあります。
出来るだけ夜の寝る前はスマホの使用を我慢するようにしましょう。
スマホを夜に制限する
スマホの使用は便利で楽しいものであり、その魅力は計り知れないものがあります。
使えば使うほど依存度が増し、24時間手放せなくなることも多いですがスマホの使用で眠れなくなったり、体調を崩したり、学校や仕事に行けなくなるのでは本末転倒になってしまいます。
最初は非常に辛いかも知れませんが、不眠気味の人は意識的にスマホの使用時間を制限したり、眠る前の使用を禁止したり、就寝場所の近くにスマホを置かないようにすることも大切です。
特にスマホによる不眠症の影響が大きい若い世代を持つ親御さんは本人が嫌がっていてもスマホの使用を制限することがカギとなります。
自覚を持てる大人はスマホよりもっと楽しい趣味を見つけたり、他のストレス発散法やリラックス法を試してみましょう。
眠れない事に対してしっかり原因を知り対策をとらなくては問題解決になりません。
何より、健康を害する危険をおかして眠る前にスマホを使用し続けることに意味はありません。
ブルーライトカットグッズを利用する
不眠症になっていても、体に悪影響があってもどうしてもスマホを夜に手放せないという人はブルーライトをできるだけ浴びないようにするグッズを利用すると良いかもしれません。
完全にスマホやIT機器からのブルーライトをカットするものはありませんが、高い確率でブルーライトをカットしてくれる眼鏡を利用するとブルーライトの影響を和らげることができます。
ブルーライトを出している画面を見続けると目が非常に疲れるのでデスクワークをしている人などは日中の仕事のときからブルーライトカットのレンズのついた眼鏡を使用しているという人も多いようです。
このような眼鏡をかけていれば夜寝る前にスマホを利用してもブルーライトの影響を少なくすることができますのでおすすめです。
値段によってブルーライトをカットする率が変わったりしますが、手ごろなものは数千円で購入することができます。
また、眼鏡の他にスマホの画面にブルーライトをカットするフィルムをつけて代用するものも良い方法です。
フィルムなら値段も1000円くらいで簡単に手に入ります。
まとめ
寝る前にスマホを利用してしまうという人は多いですが、スマホから出るブルーライトは睡眠のために必要なホルモンであるメラトニンの分泌を抑制してしまったり、体内時計に悪影響を与えるので不眠症の原因となります。
スマホの利用で不眠の症状を引き起こしてしまうと、日中に集中できなかったり、常に眠気があったり、体調を崩したりしてしまうので注意が必要です。
寝る前にスマホを利用していて眠れないという人はできるだけ寝る前のスマホ利用を止めてみましょう。
スマホ以外に楽しみを見つけたり、眠る前の別のリラックス方法を試してみると良いでしょう。
しかし、どうしても寝る前にスマホを止められない人は、ブルーライトカットの眼鏡を利用したり、スマホやパソコン画面にブルーライトカットフィルムを張って不眠につなげない工夫をしてみましょう。
快眠のためにも夜のブルーライト使用には注意していくと良いでしょう。