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LOH症候群と睡眠の関係とは?原因と対策、治療法の知識

  • 最終更新日:2018.07.27
  • 公開日:2018.07.27
LOH症候群と睡眠の関係とは?原因と対策、治療法の知識

LOH症候群を知っていますか?LOH症候群は男性の更年期障害を指す言葉で、血液中に存在する男性ホルモンのテストステロンとデヒドロエピアンドロステロンの値が低くなると発症する病気です。

疲労感、倦怠感などが主な症状となっていますが、何事にもやる気が起きないと言った、うつや適応障害と似た症状が現れることもあり、睡眠との関連性が重要視されています。

今回はそんなLOH症候群と睡眠の関係について見ていくことにしましょう。

LOH症候群の主な原因と治療法についても解説していきます。

LOH症候群とは

LOH症候群とは、男性ホルモンの分泌低下が要因となって引き起こされる様々な症状を総称した疾患名です。

女性同様、男性も加齢とともに男性ホルモンの分泌量が減ってくるため、体にも色々な変化が現れ始めますが、LOH症候群は特に男性ホルモンの一つであるテストステロンの減少が深く関係していると言われています。

加齢で徐々に減少するはずのテストステロンが急激に減少してしまったり、また加齢で減少し続ける影響についていけなくなった時にLOH症候群と診断されます。

そのため、別名「加齢男性性腺機能低下症」PADAM(partial androgen deficiency of the aging male)、女性ホルモンの減少による疾患にちなんで、男性更年期障害とも呼ばれています。

まずはLOH症候群の代表的な症状から見ていくことにしましょう。

 

 

LOH症候群の症状

LOH症候群の症状には主に身体的症状と精神的症状が見られます。

それぞれ見ていきましょう。

 

身体的症状

・不眠
・睡眠の質の低下
・性機能低下
・勃起障害
・骨粗しょう症
・筋力低下
・筋肉痛
・ほてり
・発汗
・多汗
・頭痛
・めまい
・耳鳴り
・頻尿
・体重の増大(内臓脂肪の増加、メタボ)
・乳房肥大
・アルツハイマー
・心血管障害
・糖尿病

 

精神的症状

・集中力の低下
・気力の低下
・不安
・イライラ
・記憶障害
・神経過敏
・ストレスの増幅
・倦怠感
・うつ
・適応力の低下

などが挙げられます。

LOH症候群は40代から50代の更年期を境に、発症するケースが多くなっていますが、近年はその発症も低年齢化しています。

診断の基準として検査にも用いられているテストステロンは20代の若い時期に最も多く分泌されていますが、その後は少しずつ減少していきます。

健康な人でも30代以降、毎年1%~1.5%の割合で減り続けると言われており、同世代と比べ、基準値より低い場合には、大きな特徴的症状が見られない場合でもLOH症候群の可能性が高いと診断されることがあります。

 

 

テストステロンってどんなホルモン?

テストステロンはLOH症候群の診断の指標となるホルモンですが、男性の精巣で多くのテストステロンが作られています。

男性ホルモンの中でも最も作用が強いホルモンであるため、思春期に男性らしい体を構成するために必要不可欠なホルモンとさえ言われています。

骨や筋肉を維持するためにも、血液を作るためにも必要となり、さらにはメタボ予防や動脈硬化、認知症機能などの制御にも役立っています。

LOH症候群の症状が現れだすボーダーラインは11.8pg/mlとされており、正常値の下限である8.5pg/ml以下である場合には、明らかにテストステロンの値が低いと診断されます。

上記でも紹介したLOH症候群に見られるこれらの症状は、テストステロンの働きとよく似ています。

そのため、テストステロンがLOH症候群の症状に深く関係していると考えられています。

 

 

LOH症候群の原因とは

LOH症候群の直接の原因は、 男性ホルモンであるテストステロンの減少によるものですが、これらの男性ホルモンの減少には次のような原因が考えられます。

 

加齢

最も多い原因が加齢です。

10代後半から20代をピークに減少を始めるテストステロンなどの男性ホルモンですので、加齢とともにその値も減っていくことになります。

日本には500万人ものLOH症候群の患者がいるとされていますが、40代から55歳ごろまでに何らかの症状を実感する方が最も多く、60代にもなるとLOH症候群の基準値を大きく下回る方も少なくありません。

年をとるため、当然の結果と言えますが、患者のうち最も多くの要因となっているのがやはり加齢です。

 

 

ストレス

LOH症候群の発症の多い40代、50代と言うのは、働き盛りとも言われていますが、同時に社会からのストレスにさらされることも増える年代です。

仕事でも責任ある立場に立つことからその重圧がストレスとなって現れます。

また、リストラや子供の反抗期、学費や住宅ローンなどに苦しめられる年代でもあるため、ストレスが極端に増える時期とも言えます。

こうしたストレスは男性ホルモンの分泌を司っている脳にも影響を与えてしまいます。

脳が命令して分泌を促しているホルモンが正常に機能しなくなってしまうのです。

そのため、当然のことながらテストステロンの分泌も減少してしまいます。

また、ストレスに反応して分泌されるコルチゾールなどのストレスホルモンが過剰に分泌されるため、脳の萎縮や不眠症、うつなどを発症することになり、これがさらなるテストステロンの減少を助長させてしまいます。

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不規則な生活

不規則な生活で代表される睡眠不足や運動不足、喫煙や飲酒はテストステロンを減少させる要因となります。

メタボやうつ病でもテストステロンは減少すると言われています。

60代男性よりも仕事などで生活習慣の乱れる40代50代男性の方が、テストステロンの分泌量が少ないと言うデータもあります。

 

 

LOH症候群の治療法とは

では、実際にLOH症候群を発症してしまった場合、どのような治療法が行われているのでしょうか?

実は単純明快で、男性ホルモンの投与が主な治療法となっています。

男性ホルモンが足りなくなることで症状が現れ始めるため、その足りない男性ホルモンを補充する治療が最も有益となります。

ただし補充方法は経口ではなく、注射による補充となっています。

ただし前立腺がんや肝臓や腎臓の機能障害、高血圧などを患っている場合この治療法は行えません。

男性ホルモンの投与ががんなどの進行を早めてしまうことがその主な原因です。

男性ホルモンを投与すれば症状が改善できるLOH症候群ですが、やはり治療を行う前に、症状が出る前に防ぐことが一番の対策と言えるでしょう。

 

 

LOH症候群は睡眠中に分泌される

LOH症候群はテストステロンの分泌量が低迷すると発症する病気です。

そのため、テストステロンの分泌が大きなカギと言えるのですが、実はこのテストステロンの分泌される時間帯に睡眠との深い関係性があります。

テストステロンは一般的には睡眠時に生成が最も多く行われています。

日中の必要に応じて使われるホルモンでもあるため、寝ている間に生成し溜めておくとイメージするのが適当と言えるかもしれません。

もちろん体質的なものでも分泌量に多少の違いはありますが、起床時がテストステロンの多いピークの時間帯となります。

このテストステロンの分泌量は、眠り方によっても分泌量が左右されることが証明されています。

眠る時間とテストステロンの値を比較した、研究結果(※1)によると、長く良質な睡眠をとっている人ほどテストステロンの分泌量が増えていると言うのです。

つまり眠ることができていないと、テストステロンの分泌量も減ってしまい、加齢による減少も相まって、LOH症候群に陥ってしまうと言うことになります。

LOH症候群を発症しないためには、睡眠がキーポイントになってきます。

※1 Association between sleep and morning testosterone levels in older men.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/17520786

 

 

LOH症候群にならない、テストステロンを増やす眠り方

LOH症候群にならないためには、テストステロンを増やす眠り方をすることが大切になってきます。

では、どのような眠り方をすればLOH症候群にならないでいられるのでしょうか?

 

 

たっぷりの睡眠時間を設ける

※1の研究結果では、睡眠時間4時間の人がテストステロンレベルが約200~300 ng/dlだったのに対し、睡眠時間8時間の方は約500-700ng/dl の値があることが分かりました。

つまり睡眠時間を多く設けている人の方が、テストステロンが多く作られていると言う訳です。

生成量に約2倍もの差がありますので、睡眠時間を増やすことはLOH症候群予防にも素晴らしい効果があることが分かります。

まずは、夜更かしせずに眠ることが大切と言えるでしょう。

仕事で残業などがあると眠る時間がどうしてもかけてしまいがちですが、やはり睡眠時間をたっぷりとることが重要になってきます。

理想としては7時間睡眠です。

短い睡眠時間の方が、「頭もさえる」「目覚めもスッキリする」と思っている方もいることでしょうが、LOH症候群の予防、テストステロンを増やすには、睡眠時間が大切です。

忙しく眠れない日があったとしても、翌日はしっかり眠ると言うことを心掛けてみましょう。

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入眠をスムーズに

たっぷり睡眠時間をとるためには、入眠がどれだけスムーズに行えるかも重要です。

なかなか寝付けずに、布団の中で多くの時間を使ってしまっては、睡眠時間をどうしても増やすことはできません。

スッと眠りにつけるよう入眠できやすい環境を整えるようにしましょう。

 

 

朝はしっかり朝日を浴びる

スッと眠るためには、体内時計を正常に機能させなくてはなりません。

そのためにも毎朝朝日をしっかり浴びるようにしましょう。

太陽の光は毎日の体内時計をリセットしてくれる効果があるため、夜簡単に寝付くことにつながります。

また、同じ時間帯に目覚め、規則正しい睡眠サイクルに整えることも重要と言えるでしょう。

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運動を習慣づける

精神的に疲れていても、体が付かれていないと、すんなり眠れませんよね。

早く寝付くためにも運動を習慣にしてみましょう。

LOH症候群予防に欠かすことのできない、テストステロンは筋トレなど体を動かすことでも分泌が盛んになるため、一石二鳥です。

筋トレなど体を動かすことを生活の中に取り入れ、スムーズな入眠を手に入れていきましょう。

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寝室の環境改善

布団やまくらが合っていなくては、スッと眠りに入ることはできませんよね。

高い枕が気になったり、体が落ち込んでしまうマットレスを使っていると体にも良くありませんし、睡眠の質も悪くなり、入眠も理想通りにはいかなくなります。

また、室温にも目を向けてみましょう。

上手くエアコンを使って適温に調節し、暑さや寒さなどで眠りに付けないと言うことがないよう工夫してみましょう。

湿度も高すぎると眠れません。

温度が適温でも湿度が高い場合にはエアコンの除湿機能を活用してみましょう。

シンプルですが、締め付けのない楽なパジャマに変えるだけでも眠りは変わってきます。

眠りに最適な、新しいパジャマに変えてみるのもおすすめですよ。

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朝食でトリプトファンを摂ろう

人間に必要な必須アミノ酸であるトリプトファンはセロトニンの材料となり、睡眠ホルモンであるメラトニンの生成を促してくれます。

睡眠ホルモンの働きが良くなれば布団に入ってからの眠りも良くなります。

牛乳やチーズ、バナナ、大豆、アーモンド、ゴマ、レバーなどに多く含まれますので、それを朝食のメニューにぜひ取り入れてみましょう。

ただしトリプトファンは食事で取り入れてから、メラトニンになるまで多くの時間がかかりますので、必ず朝食にたっぷり摂り入れることが大切です。

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ストレスを溜めない

テストステロンの減少にも関わるストレスですが、人はストレスを受けるとストレスホルモンであるコルチゾールやアドレナリンなどが大量に分泌されることになります。

このストレスホルモンはトリプトファンが、セロトニンに変換することを阻害してしまうのです。

つまりメラトニンと言う睡眠ホルモンを作れない状態になってしまいます。

睡眠ホルモンであるメラトニンが作れないと言うことは、入眠、睡眠にも影響を及ぼしますので、決して良いこととは言えませんよね。

現代社会でストレスを受けないことは難しいことですが、そのストレスを上手く発散させる方法を取り入れてみると良いでしょう。

眠る前のストレッチや運動、趣味に没頭できる時間を設け、ストレスレスな生活を心掛けていきましょう。

 

 

睡眠障害は必ず克服すること

睡眠を長くとるためには、入眠だけでなく、他の睡眠問題を克服することも大切です。

寝ている間に目が覚めてしまう中途覚醒や睡眠時無呼吸症候群、早朝に目が覚めてしまう早朝覚醒などを患っていると、せっかく早く寝ても、睡眠時間を長く取ることはできません。

質の良い睡眠時間=LOH症候群の予防になりますので、睡眠に何らかの問題を抱えていると言う場合にはまず、根本的な問題も解消していきましょう。

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まとめ

LOH症候群は男性ホルモンが減少することで発症してしまう病気です。

そのため男性ホルモンを増やすことが予防につながります。

特にLOH症候群の診断基準となるテストステロンの分泌は睡眠中に分泌が活発になるため、睡眠の質と量を改善させることが一番の予防策と言えます。

睡眠障害を克服することはもちろんのこと、睡眠の質の向上に努め、男性ホルモンの分泌を上げていきましょう。

LOH症候群に陥る前に、LOH症候群にならないための対策を心掛けていきましょう。

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