
妊活に励み、不妊治療や食生活の見直しを行っている方も多いのではないでしょうか?
ですが、意外と知られていないのが、睡眠との関係です。
睡眠は妊娠するために必要なホルモンを整える重要な役目をしており、妊娠にも深いつながりがあります。
今回はそんな不妊と睡眠にスポットを当てて、妊娠に役立つ情報をお送りしていくことにしましょう。
この記事の目次
- 睡眠不足と不妊の関係
- 睡眠ホルモン、メラトニンの妊娠への影響とは?
- 妊娠によい睡眠時間はどのくらい?
- 妊娠につながる睡眠時間とは?
- たくさん眠ると妊娠につながる?
- 眠る時間には個人差があるので注意
- 妊娠するためには睡眠の質が肝心
- 質の良い眠りとは?
- あなたの睡眠の質は大丈夫?
- 不妊治療に役立つ睡眠改善方法
- ぐっすり眠ることのできる環境を整える
- 睡眠の3時間前には夕食を済ませる
- 眠る1時間前には入浴を
- 寝る前のストレッチやヨガを心掛ける
- ツボ押しで、良い眠りを
- リラックスして眠る
- 音楽を取り入れる
- アロマを取り入れる
- 体内時計を整える
- スマホ・パソコンを夜遅く使用しない
- スマホなどの電磁波に要注意!
- 電磁波が与える睡眠への影響とは?
- 電磁波が不妊の原因?
- 電磁波の生殖器への影響
- まとめ
睡眠不足と不妊の関係
「睡眠が不足していると妊娠しにくくなる」と言われることがあります。
睡眠は、健康を司る大切なものだとは分かってはいても、睡眠の何が不妊の原因になるかはよく理解できていないことも多いのではないでしょうか。
ここからは睡眠と不妊の関係について詳しく見ていくいきます。
ホルモンと眠り
女性が妊娠するためには様々なホルモンの働きが必要となります。
これらのホルモンについては詳しく証明されていないことも多いですが、眠りとの深い関係性については明らかとなっています。
例えば、生理中に眠気を感じる女性もいますが、生理中は妊娠にも不可欠な女性ホルモンが激しく変化するときです。
この女性ホルモンの中でもプロゲステロン(黄体ホルモン)は眠りに最も影響を及ぼすホルモンと言われています。
プロゲステロンは、妊娠サポートホルモンとも呼ばれており、妊娠するためにも、妊娠中にも多く分泌されるホルモンで、体温を上げたり、水分の保持を促したり、食欲を増進させる働きがあり、生理中や妊娠中の眠気を引き起こします。
男性は生理や妊娠をしないため、女性のようにホルモン分泌量が大きく変化することがほとんどなく、ホルモンで眠りが左右されることも少ないですが、女性ホルモンと眠りは切っても切れない関係なのです。
睡眠でホルモン分泌が整う
これは逆のケースでも言えることで、眠りによってホルモンの分泌量が増減することがあります。
実は健康に直結するホルモンの多くがこの寝ている間に分泌されているのです。
誰もが一度は聞いたことがあるゴールデンタイムも成長ホルモンの分泌量の多い時間帯を表した言葉で、この時間帯に良質な睡眠をとることで心身ともに健康な状態へと導いてくれます。
妊娠にとって大切な女性ホルモンは一日中分泌されているため、眠りとはあまり関係ないような気もしますが、健康な状態であれば、様々なホルモンが十分量分泌されるようになります。
妊娠に関係するホルモンには卵胞の成熟に関わる卵胞刺激ホルモン(FSH)、その卵胞に排卵を促す黄体形成ホルモン(LH)、卵胞が熟してくると子宮内膜を厚くするよう命令するエストロゲン(卵胞ホルモン)、エストロゲンと同じく排卵後、着床しやすい状態に誘導するプロゲステロン、これらホルモンの分泌に密接な関係があるコナドトロピン放出ホルモン(GnRH)などがありますが、これらのホルモンも成長ホルモンの分泌量に影響されることが明らかとなっています。
妊娠するためには成長ホルモンの働きが、そして成長ホルモンを十分に分泌させる眠りが必要なのです。
また、ホルモンの分泌に直結すると言われているストレスを減少させるためにも眠りは欠かすことができません。
睡眠ホルモン、メラトニンの妊娠への影響とは?
睡眠ホルモンであるメラトニンは、朝日を浴びてから約14時間後に分泌が始まると言われています。
メラトニンの分泌が始まると人は眠気を感じ、深い眠りに落ちていきますが、メラトニンの役割はそれだけではありません。
実はメラトニンには高い抗酸化作用があり、卵胞の成熟に一役かっているのです。
睡眠不足でメラトニンの分泌が減少してしまうと、卵胞の発育過程で卵子が酸化してしまい、上手く妊娠につながらなくなってしまいます。
不妊治療の場合でも、睡眠不足であると健康な卵子が採取できなかったり、着床が成功しなかったりと問題が生じるケースが多く見られます。
睡眠ホルモンであるメラトニンは妊娠しやすい状態を作るために必要なホルモンなのです。
実際にメラトニンのサプリメントを飲み続けるよう医師から勧められ、その後卵子の質が上がったり、受精率が上がった例もたくさんあります。
睡眠には不妊を克服する力があると言う訳です。
妊娠によい睡眠時間はどのくらい?
では、実際にどのくらいの睡眠をとれば、妊娠と言う良い結果を引き出すことができるのでしょうか?
次からは妊娠するための睡眠の時間について詳しく見ていくことにしましょう。
妊娠につながる睡眠時間とは?
睡眠中のホルモンの力を利用して、より高い妊娠率につなげるためには、まずは眠りの仕組みから理解していくことが必要です。
眠りには2種類の眠り「レム睡眠(浅い眠り)」と「ノンレム睡眠(深い眠り)」があり1.5時間のサイクルで繰り返しています。
このうちホルモン分泌に関係が深いのが「ノンレム睡眠」です。
人は眠るとまず「ノンレム睡眠」の深い眠りがやってきますが、このはじめの時間帯に多くのホルモンが分泌されると言われています。
中でも妊娠ホルモンの分泌に不可欠な成長ホルモンは、眠ってから3~4時間に最も多く分泌されますし、メラトニンも眠りに入る時間帯がピークとなっていますので、眠る時間は4時間程度でも問題はないと言えるでしょう。
しかし、十分な睡眠時間を取れるにもかかわらず、4時間で起きると言う選択は良いとは言えないでしょう。
体を休めるためにも睡眠は大切なものです。
平均と言われるおおよそ6時間~8時間は睡眠時間を取ると良いでしょう。
きちんと睡眠を取り、心身ともに健康な状態に持っていくことが妊娠のためにもベストです。
たくさん眠ると妊娠につながる?
平日働いていると、つい週末休みの日に寝だめしたくなると言う方は多いと思います。
たくさん寝ることで、妊娠への良い効果は期待できるのでしょうか?
若い時に経験がある方もいると思いますが、人は寝すぎると体が疲労状態になることがあります。
寝て疲れが取れるはずなのに、寝すぎたことでかえって疲れてしまうのです。
これは体内時計が狂うことで体がその状況をもとに戻そうとするためだと言われており、体内時計の乱れが疲れを引き起こしているそうです。
妊娠に影響のある成長ホルモンなども寝はじめの「ノンレム睡眠」の時に最も多く分泌され、その後は徐々に分泌量も減少してくるため、多く寝たからと言って特別な効果は期待できません。
体内時計を狂わしてしまうことは、睡眠時間が後退してしまう要因でもあり、平日にも眠るはずの時間に眠れず、質の悪い睡眠を引き起こす原因となります。
長い睡眠は、不眠症だけでなく、糖尿や肥満のリスクも高めるとされていますので、妊娠にとっても決して良いとは言えないでしょう。
やはり6時間~8時間の睡眠が理想と言えそうです。
眠る時間には個人差があるので注意
睡眠の平均的な目安として6時間~8時間がベストと言いましたが、これがすべての方に当てはまると言う訳ではありません。
実は眠りには個人差があるのです。
日本人の平均睡眠時間は7時間23分となっていますが、これは睡眠周期に関係しています。
睡眠周期とは寝ているうちに何度も繰り返される「レム睡眠」と「ノンレム睡眠」の周期のことです。
このサイクルを4、5回繰り返して人は目覚めを迎えるため、1サイクルの平均時間は90分と言われています。
しかし、このサイクルは人によって異なります。
1サイクルが70分の人もいれば、長い人では110分の人もいるのです。
こうした差が睡眠時間に大きく影響してきます。
1サイクルが長ければ睡眠時間も長くなり、1サイクルが短ければ、睡眠時間も短くなるのです。
そのため、誰もが6時間から8時間眠れば良いと言う訳ではありません。
6時間から8時間と言うのはあくまでも平均的な睡眠時間となります。
何時間と言う基準で判断するよりも、自分の目覚めで判断し、適度と言える睡眠時間をベストタイムとしてみましょう。
人より少ないから、長いから妊娠しにくいのではと考えてはいけません。
時間よりももっと大切なものが眠り自体の質なのです。
妊娠するためには睡眠の質が肝心
眠る時間は心身ともに回復できる時間がベストで、個人差があるため何時間とは言えないと前述しましたが、妊娠に関係の深い成長ホルモンは「ノンレム睡眠」の中で最も深い「徐派睡眠」の時間帯に多く分泌されます。
そのため、深い眠りの時間帯がなければ、十分なホルモン分泌が期待できません。
ただ眠っていればよいと言う訳ではないのです。
ノンレム睡眠の時間が不十分であったり、眠りの質が悪いと効率良くホルモンの分泌が行われないため、妊娠につながることは難しくなります。
眠っている時間よりも、その眠りの質が妊娠できるかどうかを決定づけるカギなのです。
妊娠のために眠りに着目するのであれば、まずは眠りの質を良くすることを心掛けると良いでしょう。
質の良い眠りとは?
質の良い睡眠とは、先ほども少し触れましたが、深い眠りである「ノンレム睡眠」が十分に取れている睡眠のことです。
この「ノンレム睡眠」は脳も体も休んでいて、非常にリラックスしている時を言います。
しかし、この「ノンレム睡眠」には4つの眠りの深さがあり、ステージ1から4まで存在します。
ステージ1から時間の経過とともに階段状に眠りが深くなっていき、その中でも特に深い眠りである3、4ステージは物音がしても、声をかけられても簡単に起きることができないほど深い眠りです。
つまり脳も体も完全に眠りについている状態なのです。
妊娠につながる女性ホルモンなどは脳の視床下部と言う器官からの命令で分泌されますので、脳がしっかり休んでいれば、その命令もきちんと行われることになりますし、体も健康な状態を保つことができます。
良い眠りとは、「ノンレム睡眠」の量、つまりステージ3、4の眠りの時間がきちんと取れている睡眠のことなのです。
あなたの睡眠の質は大丈夫?
「自分の睡眠は果たして質の良い睡眠なのか?」分かっている方は少ないでしょう。
まずは自分の睡眠の質を知るためにも以下のチャックリストで当てはまる項目がないかチェックしてみましょう。
・なかなか眠ることができない
・寝ている最中に目が覚めてしまう
・寝ているはずなのに、朝体の疲れが残っている
・日中に眠気を感じる
・昼間、何事にもやる気が起きない
・イライラなど心が不安定<
・寝ているはずなのに、寝足りないと感じる
自分の症状と同じ項目が一つでもあるようなら、睡眠の質はあまり良くないと言えるでしょう。
妊娠につなげるためにも、睡眠の質を向上させることのできる睡眠改善法を実践していきましょう。
不妊治療に役立つ睡眠改善方法
不妊を克服するためには、きちんと睡眠をとることが大切ですし、その質も重要なことが分かっていただけたかと思います。
しかし、今の睡眠の質を少しでも上げ、妊娠につなげるためにはどのような点を改善していけばいいのでしょうか?
その睡眠改善法について次からは日常で簡単にできるものをピックアップして紹介していくことにしましょう。
ぐっすり眠ることのできる環境を整える
質の良い眠りを手に入れるためには、眠る環境を整えることが大切です。
例えば寝具。柔らかすぎるマットレスや高さの合わない枕などを使っていると、眠りの質はどうしても下がってしまいます。
まずは自分に合った寝具に変えてみましょう。また、室温や音、光にも着目してみましょう。
室温は20度から25度がベストですので、エアコンなど上手に活用してみてください。それから、寝ている時間に車などの騒音がひどい場合には、窓を二重サッシにしてみたり、吸音材、防音シートなど窓を覆ってみると良いでしょう。
夜少し光がないと眠れないと言う方も多いと思いますが、余計なライトを消した方がぐっすり眠ることができます。
質の良い眠りのために寝室の環境を見直してみましょう。
睡眠の3時間前には夕食を済ませる
胃に食べ物があると、消化器官が働く必要があるため、深い眠りにつくことはできません。
体が休むことができないわけですから当然のことですが、遅くにしか食事ができないこともあり、難しいと言う方もいることでしょう。
そうした場合はメニュー内容で調節してみましょう。
肉類などは消化に4時間ほどかかりますが、野菜中心の食事やうどん、イモ類であれば、2時間ほどで消化が終わります。
眠るときに胃に何もない状態がベストですので、毎日の食事で調節も可能です。
眠る1時間前には入浴を
人は眠るとき、体温を1度ほど下げます。
体温を下げることで、脳や神経の活動を緩やかにし、深い眠りに入っていくと言う仕組みになっています。
つまり布団に入る状態でベストと言えるのが、体温が下がっていこうとしている時なのです。
入浴したばかりで体がほてっていてもいけませんし、逆に体が冷え切っていても深い睡眠に入るまで時間がかかってしまいます。
ぬるめのお風呂にしっかり浸かり体を温めた上で、体温が下がるときを利用して布団に入るのが質の良い睡眠を取ることのできるベストな方法と言えるでしょう。
寝る前のストレッチやヨガを心掛ける
寝る前に激しい運動をすると交感神経が活発になり、眠ることを妨げてしまいますが、ヨガやストレッチと言った軽い運動は心をリラックスさせ、副交感神経を優位に持っていくことができるので、質の良い睡眠につながります。
毎日軽いストレッチなどを行うことで、眠る時間になったと脳が習慣化することも質の良い睡眠に導くポイントとなりますので、おすすめです。
ツボ押しで、良い眠りを
心身ともにリラックスできるツボ押しも睡眠の質を上げる手助けとなります。
ツボを刺激して、睡眠の質を上げ、妊娠を目指しましょう。
■失眠(しつみん)
足裏のかかとの一番膨らんだ位置にあるツボです。
椅子などに座って足を持ち上げ、ツボ押し棒やこぶしを使って20回ほど押してみると良いでしょう。この失眠は生殖器の機能を高めるのにも効果を発揮してくれますので、不妊改善に期待のできるツボです。
■湧泉(ゆうせん)
足の裏側の一番くぼんでいる場所にあるツボで、足指を全部曲げた時にへこむ部分が湧泉です。高いリラックス効果を得られますので、睡眠の質を上げるのにも一役買ってくれます。押し棒や親指のはらを使って20回ほど押してみると良いでしょう。
■安眠(あんみん)
耳の裏側から下方向に輪郭をたどっていくと骨のとがった部分があり、ここより指一本分後ろ側にあるツボが安眠です。その名のとおり、安眠に導いてくれるツボで不眠などにも効果があります。上へ持ち上げるように親指を使って押してみると良いでしょう。
リラックスして眠る
不妊に悩んでいたり、仕事をしていると日々の悩み事、イライラ、不安などあると思いますが、眠る前にはできるだけこうしたマイナスなイメージはしない方がいいでしょう。
悪いことばかりで頭が一杯になったまま眠ると質の良い睡眠を取ることができないだけでなく、不眠の症状を引き起こしてしまう要因を作ってしまうことに。眠る前には今日合った楽しいことを考えたり、面白かったテレビの話を思い出して、リラックスした状態に持っていけると理想です。
眠る前にくよくよしても、いくら考えても、好転するどころか、落ち込む結果になってしまうことがほとんどです。
難しいことかもしれませんが、良いイメージのまま眠り、すっきりした朝を迎えましょう。
音楽を取り入れる
質の良い睡眠を取るために、安眠効果のある音楽を取り入れてみるのも良いでしょう。
一般に安眠のためにはクラシックが良いとされています。クラシックはf分の1の揺らぎがあり、波の音などと同じ波長で、質の良い睡眠に導いてくれるとされています。
モーツァルトなどのゆっくり、ゆったりとした曲を選ぶのがポイントです。
また、自然の音などを収めたCDやヒーリング曲も睡眠には良いとされています。
水の流れる音やリラックスを高める効果のある音楽を眠りにつくときに活用してみましょう。
ただし、眠ってからも音が鳴っていると深い眠りに入りにくくなってしまうため、質の良い睡眠をとることが難しくなってしまいます。
あくまでも睡眠に入るときに聞くことが大切です。
タイマーなどを上手に使って、眠りにつく時間帯に聞いてみると良いでしょう。
アロマを取り入れる
ストレスや心を静めるのに良いとされるアロマも質の良い睡眠のために利用できるアイテムです。
鎮静作用のあるアロマの香りで快眠につなげていきましょう。
入浴の際に数滴湯船に入れてみたり、アロマポットを置いて寝室を良い香りで満たしてみるのもスムーズな入眠に効果を発揮してくれます。
ただしアロマには妊娠初期に悪いものもあるので注意してくださいね。
せっかく妊娠できたのに、残念な結果を招かないためにも、アロマオイルの特性をしっかりチェックした上で使用するようにしましょう。
オレンジ・スイートなどは妊娠初期や子供にも安心なアロマですし、高いリラックス効果があるのでおすすめです。
クラリセージは女性ホルモンに似た成分で、ホルモンに直接働きかけてくれるアロマです。
自分の心地よいと思える香りの力を借りて睡眠の質を上げてみましょう。
体内時計を整える
朝起床時に太陽の光を浴び、体内時計をリセットしてみましょう。
体内時計はおおよそ25時間サイクルで回っているため、毎朝リセットしなくては夜質の良い睡眠を取ることができなくなります。
正しい体内時計を刻むためには、毎日同じ時間に起きることも大切です。
しっかり朝食をとり、血流を上げ、体全体を目覚めさせることも、体内時計を正確に刻むことにつながりますので、心掛けるようにしましょう。
スマホ・パソコンを夜遅く使用しない
人は眠るときに交感神経が活発に活動しているのを副交感神経に切り替えることで良い眠りにつくことができます。
スマホなどを使用しているとどうしても神経が昂り、交感神経の活動を再開させてしまうことになりまので、質の良い睡眠につながりません。
また、スマフォなどの電子機器は波長の長い光を発します。
明るくまぶしい光で太陽光に近い光でもあるため、メラトニンの生成を抑えてしまうのです。
メラトニンは前述のとおり、高い抗酸化作用があり、卵胞の発育を手助けしてくれるホルモンですので、それを抑えることはもちろん良くありませんし、眠るためにも必要不可欠です。
就寝2時間前にはスマホなどの電子機器を見ないことが理想です。
様々な睡眠改善策を上げましたが、いかがでしたでしょうか?
簡単に始められるものばかりだったと思います。
不眠や睡眠不足は、妊娠に目に見えない影響を及ぼします。
睡眠の質を上げるための改善策を実践し、妊娠につなげていきましょう。
ここからはもう一つの目に見えない睡眠障害、不妊の原因と言われる電磁波について紹介していきます。
スマホなどの電磁波に要注意!
電磁波と言う言葉を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか?
電磁波と言うと電子機器を想像する方も多いと思いますが、実は電磁波を発しているものには色々なものがあります。太陽光、テレビ電波、ラジオ波、マイクロ波などあらゆるものが電磁波を発生しています。
私たちは日常的に必ず電磁波を浴びていると言う訳です。
しかし、最近ではスマホやパソコンを頻繁に使用する方も少なくありませんし、あらゆる場所で、wifiの電波が使用されています。今まで以上に電磁波の影響を受けることが増えてきたため、健康被害についても懸念されるようになってきています。世界各国で電磁波が体へ及ぼす影響の調査が進められ、その中には、睡眠と電磁波についての研究報告があります。
ここ数年急増している子供と大人の不眠症には、実はこの電磁波が深く関わっているとさえ言われているのです。
では、本当に電磁波と睡眠には関係があるのでしょうか?
もし睡眠が電磁波によって悪い影響を受けるようであれば、妊娠にも悪い影響があると言うことになりますよね。
電磁波と睡眠、そして不妊について詳しく見ていくことにしましょう。
電磁波が与える睡眠への影響とは?
電磁波が身体与える影響について様々な研究が進められていますが、少しずつ健康被害についても明らかになりつつあります。
研究も進んでおり、日本でも電磁波の影響はあるとされています。
睡眠についても睡眠ホルモンであるメラトニンが破壊されてしまうと言う意見もあるようです。
メラトニンには睡眠に誘導する大切な働きがあり、これがわずかでも破壊されてしまえば、もちろんスムーズに入眠することができなくなります。
つまり良い睡眠が取れなくなってしまうのです。
電磁波の研究は海外の方が進んでおり、日本の研究では、現在のところ6時間、12時間と言った短いスタンスで電磁波を浴びた場合のみの検証しか行われていないため、数値としてはそれほどの変化はみられていませんが、長い期間電磁波にさらされている方が大半ですから、無視はできません。
実際に日本の研究機関でも長い期間のしっかりとした睡眠への影響報告の必要性が認められており、明らかにすべきとの意見が高まっています。
電磁波の与える影響に関してはまだ未知数でありますが、外国の研究結果から睡眠に何らかの影響を及ぼすと考えられるからでしょう。
睡眠は妊娠に必要不可欠なものであり、また睡眠ホルモンであるメラトニンは、妊娠にも良い影響を与えるホルモンです。
できることなら電磁波を避けた生活をすることが大切と言えるかもしれません。
電磁波が不妊の原因?
今、電磁波に限らず、環境ホルモンなどが不妊の原因として問題視されています。
日本ではまだ、電磁波による不妊についての研究は行われていませんが、アメリカの研究機関ではすでに不妊の要因となる様々な検証が行われており、流産についての研究結果が報告されています。
その研究とは妊娠10週目の妊婦さんに対し実施したもので、最大16ミリガウスの電磁波を日常的に浴びた場合、流産のリスクがどう変化するか調査が行われています。
その結果、妊婦さんの流産する確率は電磁波によって5.7倍に跳ね上がったそうです。
また、フランスでは携帯電話と同様の電磁波を、鶏の卵に21日間当てた実験が行われ、そこでも、ひよこの死亡率が60%に増えたそうです。
不妊の原因には卵子や胎盤に上手く着床しないなど様々なものがありますが、この研究結果から見ても悪い影響があることは一目瞭然です。
ギリシャの研究報告では5世代に渡りマウスに電磁波(高周波)を当てたところ、不妊のマウスが生まれており、電磁波を続けて浴びることでその子孫が不妊を発症してしまうことも証明されています。
やはり妊娠をしたいと考えた場合には、電磁波の影響を極力受けない努力も必要かもしれません。
電磁波の生殖器への影響
電磁波が及ぼす生殖器への影響についてですが、男性の生殖器に関してその影響が明らかになってきています。
アメリカのクリーブランドクリニックの調査によれば、携帯を使用していない男性の精子の1ml当たり数が8600万なのに対し、2時間使用している男性の数は6900万、4時間の場合5000万と携帯を使っている時間が長いほど、電磁波にさらされる時間がより多いほどその数が減少していることが分かっています。
また、ポーランドでの研究によれば、その活動量も低下するとされており、精子の頭部に異常がみられるケースも増えていて、妊娠できる確率はグンと下がってしまうようです。
つまり男性も電磁波の影響で不妊になる確率が上がってしまうと言う訳です。
不妊は女性が一人で悩んでいるケースも多いですが、男性とともに協力することが大切な問題でもあります。
旦那さんにもスマホなどの電磁波を発生する電子機器の使用を控えてもらうと同時に、使用しないときには電源そのものを切るようにしたり、ズボンのポケットなどに電磁波を発する電子機器を入れないよう心掛けてもらうことも不妊にならないためには重要なことと言えるでしょう。
毎日浴びるはずの電磁波を極力減らすことで、妊娠に一歩、歩み寄ることができるでしょう。
まとめ
睡眠と不妊の関係について理解していただけましたでしょうか?
睡眠は健康な日常を送るために大切なものであるだけでなく、妊娠に関わるホルモンを正常に分泌させたり、卵胞の成熟を高めるなど大切な役割があります。たかが睡眠と軽視していては、妊娠を手に入れることはできません。
毎日きちんと時間を設け、質の良い睡眠を取ることこそが不妊を改善に導いてくれます。かわいい赤ちゃんを授かるためにも、妊娠に必要な睡眠改善法を一つでも多く実践し、睡眠の質を上げていけると良いでしょう。
また、不妊は電磁波の存在も大きな脅威となります。
電磁波は睡眠を邪魔するだけでなく不妊を招く原因となります。
電磁波は私たちの暮らす日常となかなか切り離せないものですが、電磁波をできるだけ避けて生活すること、電磁波を極力減らす工夫をすることで着実に妊娠に近づくことができるのです。
妊娠のために、できる努力はしておきたいですよね。少しの心掛けが電磁波の被害を減らしてくれます。睡眠を味方につけながら、不妊改善のためにも電子機器の使用には注意していきましょう。