
私たち日本人はあお向け寝が一般的だと思われていましたが、実はその半数近くが横向き寝で寝ているのです。
横向き寝は、いびき防止や腰痛改善、肩こり改善に良いという専門家もいます。
消化を促進するとも言われ、東洋医学では古くから理想的な寝姿は横向き寝だとされていました。
ですが、どのような姿勢で寝るにしても、身体に合った寝具を使わなければ正しい寝姿は保てません。
そこで、横向き寝に抱き枕が最適!?5つのおすすめ理由横向き寝をサポートしてくれる枕として人気がある「抱き枕」に注目してみました。
抱き枕が横向き寝をサポートしてくれるとはどういう意味なのでしょうか。
横向き寝をしている人に抱き枕がオススメの理由を、抱き枕を使う事のメリットと共にご紹介していきます。
この記事の目次
横向き寝専用の枕は少ない?
身体に合っていない寝具を使って無理な姿勢で長時間にわたって眠れば、睡眠中はずっと身体に負担をかけ続けてしまう事になります。
そんな状態では身体は休まらず、質の良い睡眠を取ることなど到底出来ません。
実際に、寝具の質が睡眠を左右するという認識が広まっており、かなり以前から楽な姿勢で眠れて身体に負担がかからないような寝具が開発されています。
枕にしても、頭の重みで肩や首が痛くならないよう考えられた高品質の物がたくさん市販されています。
ですが、それらのほとんどがあお向け寝に対応したものです。
あお向け寝と横向き寝では肩の高さや頸椎の深さが違うので、当然ながら頭の位置や高さにも違いがあります。
ですから、本来なら普段から横向き寝をしている人は横向き寝専用の枕を使わなければ、肩や首に余計な負担をかけてしまうのです。
ところが横向き寝専用の枕は、あお向け寝用の枕ほど種類がありません。
ネット販売がメインで販売されていますが、近くの寝具店やホームセンターなどで実物を見て購入するのは難しいようです。
そのため、横向き寝の人の多くが枕が合っていなくても使い続けて肩や首が痛くなり、さらには安眠出来ずに不眠症や睡眠障害を引き起こしてしまう事もあり得るのです。
ちなみに横向き寝専用の枕としては、「YOKONE」という枕が人気があります。
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抱き枕とは?
抱き枕とは、頭を乗せるだけでなく全身を密着させて抱きつきながら眠れる枕です。
1mほどの長さがある大きなものが多く、シンプルなデザインからヌイグルミのような可愛いものまで色々な種類が揃っています。
枕とは、寝る時に敷布団と頭にできる隙間を埋めて、身体にとってもっとも楽な姿勢をとるための寝具です。
対して抱き枕は、横向き寝・あお向け寝・うつ伏せ寝など、あらゆる寝姿勢をサポートする役目をもつ補助寝具となっています。
「抱き枕」は「抱きつき枕」「抱きぐるみ」とも呼ばれ、「ボディーピロー」「ハグピロー」などの呼び名もあります。
横向き寝に抱き枕は必需品?
横向き寝をする時、頭を乗せるだけの枕では身体に負担がかかる場合があります。
その理由として、まず枕が合っていない事が挙げられます。
あお向け寝と横向き寝では頭の高さも肩の高さも違うので、もしあお向け寝用の枕を使っていれば頭は正しく支えられていません。
すると、頭を支えようと肩や首に負荷がかかって血流が悪くなり、肩こりや首の痛みの原因となるのです。
また、枕が合っていないと寝返りを打つ回数も減ってしまいます。
寝返りを打たずに長時間同じ姿勢でいれば、動かされない筋肉は圧迫され続け、やはり血行が悪くなって痛みや凝りの原因となります。
また、肩を下にして肩甲骨が開いたままの状態で寝る事は「巻き肩」を悪化させる事にもつながります。
抱き枕は、腕や足を乗せて抱き枕を挟み込むような姿勢で使用しますので、自分が一番しっくりくる場所に頭を乗せる事ができ、抱き枕を抱きかかえるため、肩が前方に巻き込まれて肩甲骨が開いたままになる事もありません。
首・頸椎・肩・腰など、身体のさまざまな部位に負担をかけずに眠る事が出来ます。
そして、眠っている時に自然と抱き枕に足を乗せたり腕をかけたりするのは寝返りと同じ効果があります。
睡眠中に姿勢を変える事で、身体の一部にかかり続ける圧迫を分散して血行が悪くなるのを防いでいます。
朝起きたらいつも掛布団を足で挟んでいるという人は、身体が無意識に楽な姿勢をとっているのです。
身体への負担が減るだけでなく、安心感も得られる抱き枕を是非試してみてください。
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横向き寝に抱き枕がおすすめの5つの理由
抱き枕は女性や子どもが使う物と思い込んでいませんか?
ですが、抱き枕は男性にも愛用者が多くいて、むしろ女性よりも男性の方が抱き枕の効果が高いとさえ言われています。
では、それほど健康効果が高いとされる抱き枕を使うメリットを考えてみましょう。
1,抱き枕は身体にかかる負荷を分散する
抱き枕の大きなメリットは、やはり身体にかかる負荷を分散してくれる事です。
枕だけを使って横向き寝をすると、どうしても下になった側の肩や腰などに負荷が集中してしまいます。
ですが、抱き枕に身体をあずける事で、重みも負荷もうまく分散されます。
また、横向き寝にありがちな頭や腰の沈み込みで背骨のS字カーブが崩れてしまう場合もあるのですが、抱き枕を使って頭や足を乗せる事で、背骨のS字カーブをキープしたまま眠る事が出来ます。
抱き枕によって身体の負荷が分散されれば血流が良くなり、血行が改善されれば肩こりや首の凝りといった血行障害による症状も緩和されることでしょう。
2,抱き枕にはリラックス効果がある
抱き枕は、寝つきやすくなり安眠効果がとても高い寝具として大変人気があります。
その理由の一つに、抱き枕に抱きつく姿勢がお母さんのお腹の中にいた胎児の頃のような姿勢になるためで、母親に包まれるような「安心感」が得られるからぐっすり眠れるのだと考えられています。
また、抱き枕を抱いて眠る事で、幸せホルモンである「オキシトシン」が分泌されます。
オキシトシンは通常、抱擁やスキンシップなど愛情や信頼などを感じた時に分泌されるのですが、たとえ抱き枕であっても「抱いて」寝るという行為によって安らぎを感じて分泌されるようです。
オキシトシンには、幸せな気分になる・不安や恐怖心が和らぐ・脳や心が癒されてストレスが緩和するなど、心身共にリラックス出来る効果があります。
抱き枕のリラックス効果は、寝つきが悪くて布団に入るのが怖いという人にも、きっとスムーズな入眠を促してくれることでしょう。
睡眠障害である不眠症には、神経やストレスからくる場合が多いと言います。
お母さんに包まれる安心感と、オキシトシンによるリラックス効果で、すぐに寝ついて朝まで起きない快適な睡眠を手に入れてください。
3,抱き枕は腰痛対策に役立つ
腰が痛い人にとってあお向け寝やうつ伏せ寝はとてもつらい姿勢となり、必然的に横向き寝の姿勢を取らざるを得ません。
しかし、横向き寝をしたからといって必ずしも楽な姿勢だとは言い切れないのです。
まず、背骨がねじれないような姿勢でなければ、背骨の左右にある筋肉のバランスが悪くなって腰痛を悪化させてしまいます。
そして、寝返りを打つ際には、横向き寝から一度あお向けかうつ伏せになって逆側の横向き寝に変える必要がありますが、このあお向けかうつ伏せにするという動作には痛みが伴い、ほぼ確実に目が覚める事となります。
それらを解消するには、やはり抱き枕です。
抱き枕を抱いて身体を支えてやれば、背骨がねじれる事はありません。
抱き枕を抱いて寝るだけで横向き寝の正しい寝姿勢となり、正しい寝姿勢によって腰や背骨周りのバランスが整えられるので、抱き枕を使い始めて腰痛の症状が和らぐ人もいるほどです。
また、抱き枕を使っていれば寝返りの時の痛みも解消されます。
眠っている間に、無意識のうちに足や手の位置を変えますが、抱き枕に足を乗せたりずらしたり、手をかけたり下ろしたりといった動きは、寝返りを打っているのと同じような効果があるからです。
あお向けやうつ伏せになってから反対側に向くという大きな動作をする必要がないというのは、痛みだけでなく安眠のためにも有難い事ではないでしょうか。
4,抱き枕は足や腕の重さを軽減する
横向き寝の場合、どうしても両足が重なります。
それが長時間になると、足が疲れたり痺れてきたり、左右の膝頭が当たり続けて痛くなるなどの不快感で眠りが浅くなってしまいます。
腕も同様で、横向き寝で意外と困るのが手の置き場です。
下になった腕は重みで痺れ、上になっている腕は持って行き場によっては肩が凝ります。
かといって、足が重ならないようにすれば身体が歪んで窮屈な姿勢となり、重みを感じない場所に腕を持って行けば、肩を完全に巻き込んだ姿勢か腰をひねる格好になってしまいます。
いずれにしても身体にかなりの負担を強いる事になり、とても安眠できる寝姿勢とは言えませんね。
このような状態を避けるためには、足も腕も抱き枕に託しましょう。
左右の膝頭の間に抱き枕を挟み込めば、足が直接重ならないので疲れも痺れも痛みも解消されます。
また、両腕で抱きかかえるようにして眠れば、下の腕は抱き枕というワンクッションで重みが軽減され、上の腕には行き場が出来て肩にも腰にも負担をかけずにすみます。
横向き寝をサポートするための抱き枕を上手に活用して、不眠症や睡眠障害には無縁の健康的な生活を手に入れましょう。
5,抱き枕で胸郭や横隔膜に余裕が生まれるため深い呼吸ができる
あお向け寝と横向き寝の大きな違いは、肩甲骨の開き方による呼吸の差です。
あお向け寝の場合、肩甲骨は開くでもなく閉じるでもなく普通の状態です。
ですが横向き寝は、どうしても肩が前方に出る巻き肩となり、両腕が身体の前に来るような姿勢になって、肩甲骨が開いた分だけ胸郭や横隔膜が圧迫されてしまいがちになるのです。
その結果、深い呼吸がしづらくなって眠りも浅くなってしまいます。
胸郭や横隔膜が圧迫されずに深い呼吸をするには、抱き枕を抱いて肩甲骨が開くのを防ぐ方法が有効です。
両腕の間に充分な空間が出来れば、胸郭や横隔膜が圧迫される事もありません。
いつもより深い呼吸をして深い眠りにつく事が出来ます。
妊婦さんが楽に眠れるようサポートしてくれる抱き枕
抱き枕は、お腹が大きくなった妊婦さんにも大変な人気です。
片膝を曲げて横になる姿勢、いわゆる「シムスの姿勢」が妊娠中にはとても楽で、シムスの姿勢には抱き枕が欠かせないためです。
シムスの姿勢には、
1,胃の負担が軽減されてつわりの症状が緩和される
2,血管への圧迫がなくなり血流がよくなる
3,血行が良くなるためむくみが和らぐ
4,お腹の圧迫が緩和されて呼吸が落ち着く
5,両膝で抱き枕を挟む事で安定した姿勢で眠る事が出来る
など、良い面がたくさんあります。
抱き枕は、お腹が大きくなって横になるのも一苦労する妊婦さんを、楽な姿勢で眠れるようサポートしてくれる優れモノのアイテムなのです。
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いびきや睡眠時無呼吸症候群を軽減してくれる抱き枕
いびきや睡眠時無呼吸症候群の原因は一つではないと言われていますが、対策としては横向き寝かうつ伏せ寝が良いとされています。
あお向け寝では舌が喉に落ち込むため、空気の通り道が狭くなっていびきをかきやすくなってしまいます。
横向き寝やうつ伏せ寝なら、舌が喉を塞ぐ心配がないのでスムーズな呼吸が出来ます。
ただ、いびきをかきやすい人や睡眠時無呼吸症候群になっている人は、普段からあお向け寝をしているケースが多いものです。
身体の事を考えれば、すぐにでも横向き寝かうつ伏せ寝に変えるべきなのでしょうが、長年の習慣は簡単には変えられない人も多いと思います。
そこで、抱き枕を抱いて横向き寝やうつ伏せ寝をするのが難しい場合には、身体の後ろに抱き枕を置いて横向きに寝る事から始めてみましょう。
呼吸が楽になっていびきが軽減するだけでなく、睡眠中に寝返りを打ってあお向け寝になってしまうのを防ぐ事が出来ます。
可能なら、身体の後ろに置く用の抱き枕と抱きかかえて寝る用の抱き枕、2つの抱き枕をセットすればなお良いですね。
軽いいびきならまだしも、睡眠時無呼吸症候群はれっきとした睡眠障害なのです。
早急に手を打って、深刻な問題にならないうちに改善してください。
まとめ
抱き枕は、スムーズな入眠も満足のいく熟眠感も手に入れる事が出来る、快適な睡眠のための枕です。
横向き寝の時に抱いて寝るだけでなく、あお向け寝の時には膝の下に置いて膝枕に、また足首の下に置けば足枕にもなり、いびきをかきやすい人にはあお向け寝防止のストッパーに、妊婦さんには楽な姿勢で眠るための安眠グッズにもなるのです。
ご自分の寝る姿勢に合わせて、安眠のために使いこなしてくださいね。