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睡眠薬「ハルシオン錠」が効かない理由って?効果と副作用を知りたい

  • 最終更新日:2018.06.28
  • 公開日:2017.09.14

ハルシオンは一般名をトリアゾラムと言い、現在日本国内で使用される不眠症に対する睡眠薬として非常に広く処方されている薬として知られています。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬でしっかりした効果がある反面、副作用も少ない薬としてもよく知られていますが、ハルシオンはどんな人に効果があり、どんなことに注意しなければいけない薬なのでしょうか?また、効かない場合の理由はなにかについて見ていきましょう。

 

ハルシオンとは?

 

睡眠薬には大きく分けて5種類あり、バルビツール酸系、ベンゾジアゼピン系、非ベンゾジアゼピン系、メラトニン受容体作動薬、オレキシン受容体拮抗薬があります。

睡眠薬のハルシオンはベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の特徴は安全性が高く、バランス良く、キレの良い、適度な強さを持つ睡眠薬であることです。

そのためベンゾジアゼピン系の睡眠薬は非常に多くの種類が発売されていますが、ハルシオンは効果が高く副作用が少ないというベンゾジアゼピン系の中でも有名な睡眠薬であると言えます。

1983年に発売され、現在まで30年以上も睡眠薬として使用され続けている薬です。

 

睡眠薬ハルシオンの特徴

 

ハルシオンは睡眠薬の中でも超短時間型の薬です。超短時間型というのは、効き目があらわれるのが早く、その効果の有効時間も2~4時間程度と短い睡眠薬を指します。

ハルシオンも服用してから15分から30分ほどでその効果が感じられるので、不眠の中でもなかなか夜に寝付けないという入眠障害の人に使用されることが多くなっています。

その反面、効果の持続性がないというのも特徴です。

ハルシオンは服用してから1、2時間ほどで薬の血中濃度がピークになりますので、眠りはじめてからその効果が持続するのは3~4時間ほどになります。

このため、朝までぐっすり眠ることができないという中途覚醒の不眠症のタイプにはあまり効果がないとされています。

ハルシオンは心配事や不安があってなかなか寝付けないという人に適した睡眠薬であると言えます。

 

ハルシオンは病院で処方される睡眠薬

 

ハルシオンは医師による処方薬ですので、自分で自由に手に入る薬ではありません。

専門の医師を受診し、医師が不眠のタイプに適していると判断した場合、この睡眠薬が処方されます。

睡眠薬のハルシオンは国内で長い期間、不眠症の解消のために利用されてきた薬となっており、今でも処方されることの多い睡眠薬です。

特にハルシオンを不眠症の薬として使用されるのは、寝つきが悪い入眠障害タイプです。

薬の効果としては即効性がありますし、効果も強い薬なので入眠障害の人には一番効く睡眠薬とされています。

しかし、個人差がありますのでハルシオンでは不眠の症状があまり改善されない場合もあります。

そのときは担当の医師に症状を伝え、他の種類の薬に変えてもらうなど対処してもらいましょう。

 

関連記事
>>使う前に知っておきたい! 睡眠薬(睡眠導入剤)の7つの基本知識
>> 使う前に知りたい睡眠薬(睡眠導入剤)の種類と副作用

 

主成分について

 

ハルシオンの主成分は、「トリアゾラム」です。

不安を和らげて眠気を起こしたり、筋肉に働きかけてリラックスさせたり、けいれんを抑える作用があります。

そのため不眠症に限らず、筋肉弛緩作用が必要となる麻酔前に投与されることがあります。

ハルシオンはベンゾジアゼピン系で、GABA受容体に直接作用するため、瞬時に高い効果を得られるとされています。

ファイザー製薬から販売されている不眠薬は2種類あり、「ハルシオン0.125mg錠」と「ハルシオン0.25mg錠」です。

不眠の症状の度合いにより医師の判断でそれぞれ適切な成分量のものが処方されます。

 

効果は強い薬なの?

 

ハルシオンは不眠の症状を解消するために人気のある薬ですが、入眠障害の人が処方される超短時間型の睡眠薬の中では強い薬だとされています。

人気のある薬でも強い薬というものはできるだけ使用を控えるようにする必要があるので、ハルシオンよりも効果が低いとされているマイスリーなどの睡眠薬であまり効果を感じることができない人の次の段階の睡眠薬として処方されることが多くなりました。

昔から親しまれているハルシオンですが、最近ではまた違った種類の睡眠薬も発売されていますので、医師の指示に従って上手にハルシオンを利用しましょう。

 

気をつけるべき副作用

 

安全性の高い睡眠薬として人気のハルシオンですが、全く重篤な副作用がないという事ではありません。

効果の高い睡眠薬ですので眠気をすぐに感じることができますが、服用してから歩き回ったりすると転倒したり、ふらつく危険性があります。

服用後はすぐに睡眠できる状態にしておくことが重要です。

また、アルコールと一緒に服用するとお互いの作用をより強めてしまって、少しのアルコールでもいつもより酔ってしまったり、睡眠作用が効きすぎることがあります。

イトラコナゾールなどの抗真菌剤、マクロライド系の抗生物質やシメチジンなどの併用も同じ作用を強める効果がありますので、すでに処方を受けているという方は注意しましょう。

 

ハルシオンが効かない場合

 

入眠障害を緩和するために処方されるハルシオンですが、長期間使用すると体が耐性を付けてしまうために段々薬が効かなくなってしまい、服用する量が増えてしまいます。

その結果、薬に頼りすぎて依存症になってしまう人もいます。

これをベンゾジアゼピン症候群といいます。

不眠の根本的な治療を同時に行い、できるだけハルシオンに頼った睡眠にならないように医師と相談のうえ、薬をやめたり、量を減らす努力をしていきましょう。

 

関連記事
>>ベンゾジアゼピン離脱症候群の症状と対策とは?

 

まとめ

 

ハルシオンは不眠の中でも特に寝つきが悪いという入眠障害のある人に有効な睡眠薬です。

安全性も高く長年使用され続けてきた睡眠薬ですが、不眠の根治治療の薬ではありませんので、できるだけハルシオンの使用なしでも睡眠できるように努力することが大切です。

ハルシオンを使用する場合は、専門の医師と相談して安全に服用しましょう。

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