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睡眠薬「エバミール」が効かない時は?強さと効果・副作用の知識

睡眠薬「エバミール」が効かない時は?強さと効果・副作用の知識

エバミールはベンゾジアゼピン系に属するお薬です。

1990年に認可されたバイエル薬品が販売する、比較的新しい睡眠薬です。

レム睡眠を阻害しない心地よい睡眠が得られる一方、爽快に目覚められるという特徴を持っており、強い副作用が少ないこともあり、多くの病院で不眠治療のために処方されています。

エバミールと同様の成分を使用した睡眠薬としてあすか製薬・武田薬品が販売している「ロラメット」もあります。

ここではエバミールの強さと副作用の知識、また効かない場合のことについてご紹介していきます。

エバミールの特徴

エバミールは一般名をロルメタゼパムと言います。

シェーリング社とワイス西ドイツ社が共同で開発した睡眠薬で、中枢神経に作用し、興奮を抑えてくれるため、不安や緊張を緩和させることができ、睡眠効果が期待できます。

非バルビツール酸系の中でも代表的なベンゾジアゼピン系の睡眠薬ですが、副作用が少ない薬としても知られています。

睡眠効果が高い反面、薬が排せつする時間が早いため、長期間使用しても安心して使用できます。

麻酔補助薬として、また自律神経失調症やてんかんなどの処方薬としても使われています。

現在では、1㎎の錠剤が販売されています。

 

エバミールの用法

エバミールの用法

 

不眠症などで処方される場合、成人は1回1mgから2mgの服用を勧められています。

もちろん年齢や症状に応じて容量は増減しますが、高齢者の場合、1回2㎎を超えないよう指導されています。

他の睡眠薬同様、重症筋無力症や急性の緑内障を起こしている人には使用はできません。

また、精神疾患で別の薬を処方されている場合副作用が出やすく、薬が効きすぎることもありますので、注意が必要です。

アルコール、カフェインでの服用も効果が出すぎたり、弱まることもありますので、注意しましょう。

 

エバミールの強さは?

睡眠薬の強さはその作用時間によって分類されています。分類の基準についてまずは見ていくことにしましょう。

睡眠薬の分類は以下の4種類に分けることができます。

 

睡眠薬の強さ 出現時間 持続時間
超短時間作用型 10~15分 2~4時間程度
短時間作用型 15~30分 6~10時間程度
中間作用型 30分 20~25時間程度
長時間作用型 30分~1時間 24時間以上

 

持続時間は半減期を基準に計算しており、薬の濃度が半分になるまでかかる時間を示しています。

その薬の強さを知る目安となりますが、エバミールはこの中でも短時間作用型に分類されています。

エバミールは血中濃度がピークに達するまでの時間が1.5時間となっていますので、効果をすぐ感じることのできる睡眠薬です。

また、半減期まで10時間ほどあるため、薬の効果も比較的長く作用してくれます。

一般的に睡眠時間の平均は7時間から8時間となっていますので、全睡眠をカバーしてくれるお薬と言えるでしょう。

エバミールの薬の強さは、標準です。

 

エバミールの4つの効果とは?

エバミールの4つの効果とは?

 

エバミールは安全性が高く、高い睡眠への誘導効果があるため、病院でも多く使用されている睡眠薬ですが、実際にはどのような効果が挙げられるのでしょうか?

ここではエバミールの効果について詳しく見ていくことにしましょう。

 

1.すぐに効果が得られる

一口に睡眠薬と言っても、服用から眠くなるまでの時間はまちまちです。

飲んでからしばらくして眠気を感じる睡眠薬もあれば、飲み続けることで睡眠の効果を得られるようになるものもあります。

エバミールの場合、飲んだその日からすぐに効果を実感できる睡眠薬で、薬が効いてくるまでの時間も短期作用型であるため、15分から30分と短かく、即効性があります。

眠りたいと思ったときに、すぐに活用できるという点はエバミールの大きな利点と言えるでしょう。

 

2.様々な不安にも効いてくれる

エバミールは、BZD受容体と結合することで、GABAをGABA受容体に結合しやすくし、興奮を沈め、眠りへ導いてくれますが、このエバミールはBZD受容体のω1とω2受容体に作用する睡眠薬です。

ω1受容体は主に睡眠に導いてくれる作用があり、ω2には抗不安作用がありますので、その抗不安作用も同時に得ることができます。

日ごろのストレスや不安を取り除いてくれると言う訳です。

不眠の原因は様々なものが絡み合っていますが、こうした不安もその一つですので、日ごろから眠るときに色々なことを考えて寝付けないという方には非常に向いています。

 

3.肝臓に優しい

一般にベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、服用した後体内に吸収され、肝臓の薬物代謝酵素CYPで代謝されてから尿として排出されますが、この時肝臓機能が低下していたり、もともと肝機機能障害を患っていると、この代謝が上手くいきません。

そのため血中濃度が上昇してしまうため、薬が効きすぎたり、副作用のリスクが高まります。

ですが、エバミールはその大部分が肝薬物酵素を介することなく、グルクロン酸抱合で代謝されます。

つまり肝臓に優しい睡眠薬なのです。

実際に肝機能障害がある方や肝機能の低下している高齢者でも医師の指導の下であればエバミールは服用することができます。

 

4.睡眠効果が長く継続するのに、持ち込しの症状が少ない

短時間作用型であるエバミールは、半減期までの時間が10時間と短いため、中間作用型、長時間作用型と比べ、持ち越しの症状が少なくなっています。

睡眠中長く続く効果を期待すると、どうしても半減期までの時間が長い睡眠時間を使う必要がありますが、エバミールはこの半減期までの時間が長いにも関わらず、ちょうど良いタイミングで血液から薬が排出されるため、バランスのとれた睡眠薬と言えます。

持ち越しの症状としてよく見ることのできる日中の眠気や倦怠感などを比較的感じにくい睡眠薬となっています。

 

エバミールの副作用

エバミールの副作用

 

エバミールは、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬の中でも比較的、穏やかに作用してくれる薬であるため、その副作用もあまり見られません。

しかし全くゼロと言う訳でもありません。

ここではエバミールの特徴的ともいえる副作用について紹介していくことにしましょう。

 

1.睡眠の質が低下する

エバミールはベンゾジアゼピン系の睡眠薬です。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に多く見られる特徴の一つでもあるのですが、睡眠の質が低下してしまうというデメリットがあります。

深い眠りであるノンレム睡眠の時間が短くなり、浅い眠りであるレム睡眠の時間が長くなってしまう傾向があります。

副作用と言うほどではありませんが、起きてもスッキリしない、寝たはずなのに、あまり満足感が得られないことがあるということを覚えておくと良いかもしれません。

 

2.筋弛緩作用がある

筋弛緩作用とはつまり、ふらつきやめまいなどの症状があるということです。

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬はBZD受容体のω1とω2受容体に作用する睡眠薬であるためです。

ω1受容体は睡眠に効果をもたらしてくれますが、ω2受容体は抗不安作用の他に筋弛緩作用にも影響を与えてしまいます。

気分の落ち込みや不安が解消され眠りにつながることはメリットと言えますが、ふらつきやめまいが生じることがありますので注意が必要です。

夜中目が覚めてトイレに行く場合や、朝目覚めてすぐなどは、ふらつくこともありますので、十分注意しましょう。

高齢者の方が使用する場合にも、転倒などの事故になるケースが考えられますので、十分周りの方が配慮してあげる必要があるでしょう。

また、処方量も制限されていますので、容量、用法を守って使用することも大切です。

 

3.持ち越し

中間作用型、長時間作用型と比べ、この持ち込し症状が少ないこともメリットと言えますが、半減期まで10時間と長いため、人によっては起きた後も持ち越しの症状に悩むことがあります。

持ち越しの症状としては眠気や倦怠感、気力が欠ける点です。

機械作業や運転など危険を伴う行動は避ける必要があるでしょう。

また、仕事などでも集中力が欠けてしまうことがありますので、症状がひどく現れる場合には別の薬を考えた方が良いでしょう。

一応副作用として頭に入れておきましょう。

 

4.依存

ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬と比べ、やはり依存の症状が確認されることが多くなっています。

ひと昔前まで使用されていたバルビツール酸系の睡眠薬と比べれば、非常に依存の可能性は低くなっていますが、それでも長期使用や乱用を行った場合、依存の危険性がありますので、副作用の一つとして注意しておくとよいでしょう。

依存には大きく分けて薬物依存と精神依存、身体的依存に分けることができますが、薬物依存は眠るために薬を過剰摂取してしまう依存です。

長く睡眠薬を使用した場合など耐性がついてしまうことがあり、それが原因となって薬の量が増え、依存に至るケースも少なくありません。

また、精神的依存は睡眠薬を飲まないと不安感、イライラがのしかかります。

身体的依存は薬を服用しないと震えや動悸、発汗などの禁断症状を伴います。

現在はそうした依存が極端に現れる薬は減ってきてはいますが、それでも医師の処方に反した服用をしてしまう場合、依存が生じることもありますので、十分注意しましょう。

睡眠薬はあくまでも不眠の一時的な対処策であることを忘れてはいけません。

 

5.健忘

エバミールのような短時間に薬の効果が現れてしまう睡眠薬の場合、健忘の症状を発症することがあります。

健忘とは行動しているにもかかわらず、その記憶が欠落している症状を言うものですが、薬を服用してから15分から30分で薬の効果が出てきてしまうため、この時間帯に行動してしまうと記憶をつかさどっている、海馬の部分だけが欠落してしまう場合があります。

多くの場合は睡眠薬の量が多かったり、飲酒しながら睡眠薬を服用してしまったことが背景にありますが、注意しておきたい副作用です。

また、エバミールの場合薬の作用時間が長いため、稀ではありますが、途中でトイレなどに起きて、その時とった行動を忘れているということもあります。

家族などに言われて健忘の症状を知ることになりますが、健忘などの症状が現れた場合には、もう少しピークまでの時間が長く、効果が朝までしっかり続く薬に変えてもらうというもの対策です。

 

6.その他の副作用

エバミールにはこのほかにも興奮や錯乱、呼吸抑制などの重大な副作用が認められています。

もちろん、発症頻度は極めて低いですが、重症の気管支喘息がある場合など呼吸抑制などを発症し、重篤な症状とあることがありますので、注意することが大切です。

また、正常な思考ができなくなったり、考えが乱れるなどの症状がある場合には直ちに使用をやめ、医師に相談してみると良いでしょう。

自分にとって気になる病状などがある場合には医師に伝えた上で、エバミールを処方してもらうようにしましょう。

 

エバミールはこんな方におすすめ

エバミールはこんな方におすすめ

 

エバミールは即効性が高く、飲んでから1時間半ほどで薬のピークがやってきますので、入眠障害にお悩みの方に向いている睡眠薬です。

また、薬の半減期までの時間が短時間作用型の割に長く設定されていますので、中途覚醒の方にとって助けとなる睡眠薬です。

10時間と長く作用してくれるため、睡眠時間が7時間か8時間の場合、早朝覚醒にも対応することは可能ですが、やはり人によってはあまり効果がないこともありますので、自身の症状を医師に伝えて上で、相談しエバミールを使うかどうか選択してみると良いでしょう。

また、エバミールは薬の作用が強いわけではありませんので、極度の不眠症の方には適していない場合もあるようです。

不眠症が長く続いている、他の睡眠薬を長く使用していたことがあるという場合には、自分の症状と照らし合わせた上で、適している薬かどうか必ず医師に相談してください。

 

エバミールが効かな場合は?

自分にはエバミールが合うだろうと思い処方してもらっても、やはり睡眠薬はその使用感に個人差がありますので、効かないと感じてしまう方もいることでしょう。

エバミールは標準的な強さのお薬ですが、やはり作用時間が短く自分の望んだ睡眠効果が得られないと言う方もいると思います。

効かないと感じるのであれば、やはり、中間作用型の薬に切り替えてみると良いでしょう。

ユーロジンなどの中間作用型の睡眠薬は、即効性はありませんが、半減期まで長く作用する薬であるため、眠りの基盤を作ってくれるお薬です。

眠る習慣づけになる薬でもありますので、症状のひどい不眠症にも効果を発揮してくれます。

ぜひ医師と相談の上、睡眠薬の使用を再検討してみると良いでしょう。

 

まとめ

エバミールは睡眠薬としては標準的な強さの薬です。

 

エバミールは睡眠薬としては標準的な強さの薬です。

即効性があり、副作用などのリスクも少ない睡眠薬であるため、誰にとっても適している薬のように感じますが、中途作用型や長時間作用型と比べるとやはり作用時間が短く、その効果も少し弱い薬と言えそうです。

入眠障害や中途覚醒に悩んでいる方にとっては、効果の実感できる睡眠薬と言えるかもしれませんが、早期覚醒や極度の不眠症の方にはあまり適していない場合もありますので、医師に相談してみましょう。

自分の睡眠のタイプと照らし合わせて、エバミールが自分の睡眠薬として適しているか、検討してみると良いでしょう。

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