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不安神経症はまず睡眠を見直そう!各症状と治療法まとめ

  • 最終更新日:2018.08.20
  • 公開日:2018.08.20
不安神経症はまず睡眠を見直そう!各症状と治療法まとめ

「毎日、何となく不安だ」「不安で眠ることができない」という方はいませんか?不安は大抵何らかの原因があって湧き上がってくる感情ですが、仕事や生活に不安の要因がないのに、毎日不安感を覚えているようであれば、それはもしかしたら不安神経症かもしれません。

不安神経症は、漠然な感情とも言える不安が主な症状となっているため、自分も気が付いていないうちに発病している可能性があります。不安に伴い、様々な身体への症状が現れることも多く、特に睡眠障害や睡眠不足の症状を引き起こすことがあります。快眠できていないと言う方は不安神経症の可能性が高まります。

ここでは、不安神経症とその原因、治療法について、また睡眠との関係性について詳しく見ていくことにしましょう。

不安神経症とは?

不安神経症(anxiety neurosis)とは日常私たちが抱く不安感と異なり、病的に不安を感じる病気です。急性的な不安と慢性的不安の2つに分けることができるため、現在ではそれをはっきりさせる意味合いもあり、それぞれパニック症、全般不安障害と呼ばれるようになってきています。

しかし、医師によっては、この2つを総称して不安神経症と位置づけていることも多く、その上で、急性的なものか慢性的なものかを詳しく診断していき、それぞれ分類していくケースもあるようです。

双方とも同じ不安を抱く精神疾患ですが、どのような理由で不安神経症は起こってしまうのでしょうか?

 

不安神経症の原因

不安神経症の原因

 

不安神経症にはパニック症と全般不安障害がありますが、パニック障害の場合、その引き金となる要因が乗り物や閉鎖的な場所など明確なことが多くなっており、一度体験したパニック症が不安や恐怖を招いてしまいます。

反対に全般不安障害の場合、特別な原因が分からないのが大きな特徴と言えます。全般不安障害の方は、不安の引き金となる要因がはっきりせず、自分自身ではその不安を制御することも難しい症状で、その原因の解明は明らかになっていません。ただし複数要因が絡み合い、発病に関与している可能性が高いとされています。

その原因の中には睡眠不足や睡眠障害も含まれています。まずは原因と思われるものについて、見ていくことにしましょう。

 

モノアミンの活動低下

脳内にはいくつもの神経伝達物質が存在していますが、その中でもドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンなどのモノアミンの活動が低下してしまうことが要因と考えられています。

これらの神経伝達物質は感情にも大きく作用しますので、活動が低下することで、正常な感情が保てなくなると言う訳です。

 

睡眠不足、睡眠障害

不安神経症の神経伝達物質であるモノアミンは睡眠にも深く関係しています。眠るためには、リラックスすることが大切で、セロトニンの働きが重要となります。

また、緊張や興奮を担うドーパミンやノルアドレナリンが働かないと目覚めもスッキリしません。そのためモノアミンの活動低下の傾向が見られると睡眠不足や睡眠障害を引き起こします。

反対に睡眠障害、睡眠不足に陥っていることで眠れない状態が続いてしまうと、ドーパミンやノルアドレナリン、セロトニンのバランスが大きく崩れてしまいます。そのため、不安神経症を招いてしまう原因となります。不安神経症と睡眠は切っても切れない関係があるのです。

 

性格背景

持って生まれた性格が不安神経症の要因を形成していることも少なくありません。もともと小心で不安や恐怖を感じやすいことはもちろんのこと、感受性が強かったり、周りを気にしすぎてしまう方、劣等感を持ちやすい方、ストレスへの対処が下手な方、神経質な方、まじめで几帳面な方、欲求が強い方なども不安神経症のリスクが高くなると言われています。

また、こうした性格は親から遺伝することも多いため、親や親戚に不安神経症の方がいる場合は発症のリスクも上がります。

 

ストレス

不安神経症は心の病気と言うこともあり、ストレスも大きく関係しているのではないかと考えられています。強い精神的ショックや解決困難な悩みを抱えている場合にも、それがきっかけとなり不安神経症に陥ることがあるためです。

また、過去のトラウマなどが引き金となることも少なくありません。例えば、幼少期の家庭環境に問題があるケースなどが挙げられます。

 

健康状態

ストレスなどの精神的要因だけでなく、身体の健康状態も原因として考えられます。風邪などの病気で体調が優れなかったり、働き過ぎから来る過労、生活リズムの乱れ、睡眠不足などで不安神経症を発症してしまうこともあります。

個人差はありますが、これらが不安神経症で考えられている主な原因です。もちろん一つとは限らず、複数の原因があると発病してしまう可能性が高くなります。個人差があるものですが、これらの原因項目に思い当たる節がある場合には注意が必要と言えるでしょう。

 

不安神経症の症状

不安神経症の症状は、パニック症と全般不安障害で少し違っています。同じ不安神経症であると分類されていたこともあり、症状も非常に似ていますが、全般不安障害の場合、個人によって変動する症状が見られます。それぞれの分類ごとに症状を確認していくことにしましょう。

 

パニック症の主な症状

パニック症は急激に強い不安に襲われる病気です。飛行機や電車、広場など特定の場所に置かれることで不安が増幅してしまい発病することも多く、日常生活に支障をきたしてしまうことも少なくありません。

症状は急激に現れるものの、10分程度でピークに達し、その後症状が治まるケースがほとんどとなっています。ですが、中には例外もあり数時間続くと言う方もいるようです。パニック症の症状には以下のような体調の変化が見られます。

 

・心悸亢進、動悸、心拍数の増加
・発汗
・震え(体・手・足)
・過呼吸、息苦しさ
・胸の痛み・不快感
・吐き気・腹部の不快感
・めまい・不安定感
・寒気または、ほてり
・睡眠不足、睡眠障害
・知覚異常
・現実感喪失、自己分離感
・狂ってしまう、死んでしまうなどの恐怖感

 

全般不安障害の症状

全般不安障害はパニック症と違い、不安に襲われる要因もなく、慢性的に不安感が続く病気です。不安の内容は一般の方が抱いている不安とあまり変わりがないため、気が付きにくいものですが、その程度は強く、不安が自分自身ではコントロールできないと言う特徴があります。

全般不安障害も数年前まで不安神経症としてパニック障害と、一括りになっていたことから、症状などは似ていますが、パニック障害との違いは、予期しない発作があるか、ないかです。全般不安障害の場合、パニック障害のような激しい発作は見られず、次のような症状が見られます。

 

全般不安障害に共通する症状

過剰な不安に襲われる日がそうでない日より多い

全般不安障害は常に不安を感じるものですが、発症初期は不安を覚えない日もあります。

しかし、その割合がポイントです。不安を感じる時がそうでない時より多い時、全般性不安障害の疑いが濃くなります。

 

6か月以上の不安感が続く

長期にわたって不安が続くことも、全般不安障害の特徴と言えます。6か月以上不安が続くと言うのであれば、全般不安障害の可能性が高くなります。

 

自分で不安の制御ができないと感じる

一般の方でも不安を抱くことはあります。特に心配性と言う方の場合、色々な不安を常に抱えていることも珍しくありません。全般不安障害の方も、一般の方同様、特別な不安を抱えているわけではありません。「将来に対する不安」や「人間関係に対する不安」などを心配してしまう症状であるため判別は非常に難しくなります。

ですが、ふつうはそんな不安があっても、やるべきことをこなしていく必要があるため、制御機能が働きます。不安はいったん置いておいて、物事に集中することができるのです。

しかし、全般不安障害になると、仕事があったり、学校に行かなくてはならなくても、不安が優先してしまい、感情のセーブができなくなります。つまり日常生活に色々な障害が現れるようになってきます。

 

不眠、睡眠障害(入眠障害、睡眠の維持・熟睡困難)

生活で現れる障害の一つに睡眠があります。モノアミンが根本原因としてあったり、不安を感じると眠れなくなることから睡眠不足や何らかの睡眠障害が出始めます。入眠障害や熟睡障害など人によって睡眠の状態は異なります。

また人によっては、大した睡眠障害でなく、ただ何となく眠れない日々が長く続くと言うこともあります。

 

個人的に異なる全般不安障害の症状

・筋肉の緊張、首や肩のこり、震え(体・手・足)
・頭痛
・胃痛
・イライラ
・神経の昂り、落ち着きのなさ
・疲労
・集中困難、虚脱感
・発汗(冷や汗)
・動悸
・吐き気、腹部への違和感
・下痢
・驚愕症状

などの症状を伴います。上記の症状のうち不安と共に3つ以上症状が診られる時には全般不安障害と診断される可能性が高くなります。

 

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睡眠と不安の悩みはある?

不安神経症の原因ともなっている睡眠不足や睡眠障害は、不安神経症の症状にも挙げられています。そのため、不安神経症かどうか分からないと言う方は、眠りと不安に着目して不安神経症かどうかを判断してみると良いでしょう。どちらか一方であれば、まず不安神経症の可能性は低くなります。

双方ともある場合には、早期に治療が必要と言えるでしょう。ただし、睡眠や不安の症状は初期の段階では強く現れることも少ないため、判断も難しくなります。

また、個人差もありますので、何となく寝つきが悪い、熟睡しきれていないと言う軽い症状であっても、小さな不安が続いていると言う場合であっても、一定期間、不安と睡眠問題が重なっているようであれば、病院を受診してみる必要があるでしょう。まずは医師に相談してみましょう。

 

不安神経症の治療

不安神経症の治療

 

パニック症、全般不安障害に分けることのできる不安神経症ですが、不安神経症と診断された場合、どのような治療が必要になってくるのでしょうか?その治療法についても解説していきましょう。

 

投薬治療

パニック症、全般不安障害、どちらであっても、やはり治療として用いられるのが薬物療法です。不安を自分自身でコントロールできないことから抗不安薬が使われます。症状を改善させていくためには、ベンゾジアゼピン誘導体系の抗不安薬が有効とされています。不安神経症を疑っている方は、心療内科や精神科を受診し、医師に症状伝えた上で、薬を処方してもらうようにしましょう。

また、うつを併発してしまうこともあるため、改善とうつを防ぐため、抗うつ剤が処方されることもあります。抗不安薬に合わせてSSRI(セロトニン再取り込み阻害薬)であるデプロメールやパキシルなどの新型の抗うつ剤が使われるのが一般的です。

これらの投薬治療は、不安神経症の主体となる治療法となりますので、医師の指示に従い、継続していくようにしましょう。

 

認知療法、認知行動療法

物の受け止め方や考え方に働きかけ、気持ちを楽な方に持っていく精神療法を代表する治療です。

人は大きなストレスなどを受けると、どうしても心が安定せず、自分を追い込んでしまったり、不安や恐怖を過度に受け取ってしまいがちですが、そのきっかけを改めて見直すことで、「大丈夫」「問題ない」と理解させ、心の負担を取り除いていく治療です。心のバランスを正常に保つ、適応力が高まる手助けとなります。また、行動療法も必要であれば行っていきます。

例えば、パニック障害では不安を感じる場所に出かけ、場所に慣れるトレーニングが行われます。

 

不安神経症の対策

不安神経症の治療は気長に、継続して行っていくことで必ず改善していきますが、その原因は神経伝達物質の活動の低下、体調不良、ストレスなど複数の原因が絡み合うことで発症することもあり、精密検査を行ったからと言って、原因が見つかるわけではありません。原因不明と医師から伝えられることが多いのもこのためです。

しかし、その原因と考えられる要素を取り除き、対処していくことも不安神経症を早く回復させることに繋がります。

どんなことを行っていけば、一早い改善に役立つのでしょうか?心掛ける項目についても紹介していきましょう。

 

体質の改善

心と体は一体と言われている通り、体を健康に保つことで、心の問題も解消されていくことは少なくありません。自立神経を整えるためにできる運動や、免疫力を上げるための食事などを心掛け、まずは体の調子を整えていくことを心掛けましょう。

病気をしない、疲れを溜めないことも大切です。

 

ストレスの排除、回避

心の病気全般に言えることですが、やはりストレスが引き金となることも多いことから、周りからストレスを受けないようにしたり、ストレスになることをしないことも必要と言えるでしょう。

治療中は、不安や恐怖を感じるものにはむやみに近づかない、意図的に避けることが重要です。

 

周囲のサポート

不安神経症の症状を軽減させ、改善させるためには、やはり周囲の人のサポートも必要です。自分自身では不安をセーブできないため、その不安がエスカレートし、「自分は重病なんだ」「死ぬのではないか」と悩んでしまうことも珍しくありません。

しかし、そうした不安を一人で回避することは、病気のためできません。不安を増幅させないためにも、冷静な判断をしてくれる周りの人間にサポートをお願いできると良いでしょう。一時的かもしれませんが、不安を拭い去ることができますよ。

誰もサポートしてくれる人がいない場合には、カウンセリングや認知療法を上手に活用していきましょう。

 

まずは、睡眠を見直そう

不安神経症の原因にも、発病後の症状にもある睡眠は、症状改善のためにも見直してほしい項目の一つです。睡眠障害を抱えている場合には、しっかり医師に伝え、症状の改善を目指していくと良いでしょう。

大抵の場合、不安神経症の投薬治療を行っていくことで、眠れないと言う問題は改善していくことができますが、薬の合う、合わないによっては睡眠の問題が上手く改善できないこともありますので、そのような場合には医師と一緒に、今一度薬の種類を考えてみることが大切です。

入眠時間、起床時間を規則正しく設定し、睡眠時間をしっかり確保できるとなお良いですね。

 

睡眠の改善で、不安神経症の予防も

不安神経症は、30代が最も発病の多い病気です。また、男性よりも女性の方が約2倍経験しやすいと言われています。不安を感じることは、誰にでもある感情ですので、ただの心配性か、もしくは不安神経症か判断することは簡単ではありませんが、やはり睡眠が1つのバロメーターになると言えるでしょう。

以前と比べ、寝つきが悪くなったり、睡眠時間が思ったように取れなくなったと言う場合には、要注意と考えてみると良いでしょう。睡眠はドーパミンなどのモノアミンと言う神経伝達物質にも深く関係しています。不安神経症予防のために不可欠なのが睡眠なのです。

不安神経症まではいかなくても、最近不安に思うことが増えたなと感じているのであれば、まずは睡眠を改善させていくことが大切と言えそうですね。

 

まとめ

不安神経症は誰にでも浮かび上がってくる不安や恐怖を抑えられなくなる病気です

 

不安神経症は誰にでも浮かび上がってくる不安や恐怖を抑えられなくなる病気です。主に突発性のパニック障害と慢性的な全般不安障害の2つに分けることができますが、モノアミンと言う睡眠にも関係の深い神経伝達物質がその一つの原因であると考えられています。

そのため、睡眠の質を改善することは不安神経症の予防にもなりますし、不安神経症の改善にも役立ちます。最近、何となく不安に思うことが増えた、あまり良く眠ることができないと言うのであれば、不安神経症に陥ってしまうリスクも高まりますので、まずは睡眠の問題を解決していくことを第一に考えていきましょう。

実際に睡眠の治療に使われている薬には、不安神経症で用いられる抗不安薬、抗うつ薬が使われています。睡眠の問題を解決することで、不安神経症の予防や改善につなげることもできるのです。

良質な睡眠と十分な睡眠時間を確保し、不安神経症などの神経症の予防にも努めていきましょう。

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